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僕のハーレム生活
【コメディ 官能小説】

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ハーレム生活の開始-7

「よし。早速、次のハーレム候補を探すとしようかね」
 寝起きは快調。疲れもなく下半身も頗る元気がいい。これならばすぐにエッチをするこ
とも可能だろう。風呂にも入ったし、食事もとった。
 後は、本当にハーレム候補になりえる女性を探すだけだ。
 僕は香水を片手に外へと飛び出した。
「――勢いよく飛び出したものの、なかなかいい人には出会いな」
 道行く人を見てはいるのだけど、なかなか僕の心にビビッとくるような人はいない。ど
うせハーレムを作るのなら、自分好みの人で構成をした方がいいだろう。
 ハーレムには一切の妥協も必要ないのだ。
「とりあえず、もう少し歩いてみよう」
 別に今日、見つけなければいけないというわけではない。ハーレム候補はきちんと厳選
して探さないとね。
「――お、あれは……」
 やや呆れ気味で公園に来てみたんだけど、これはなかなかの逸材がいるのかもしれない。
 よし、彼女に声をかけてみよう。そうと決まれば、香水をかけないとね。
 シュッ、シュッと二度三度香水を自身に振り掛ける。
「何かあったんですか?」
 出来るだけフランクに怪しまれない程度の感じで声をかける。香水の効果が出るのに少
し時間がかかるだろうし、ある程度時間を稼ごう。
 それに出来ることなら相手のことを知ってエッチをしたいしね。
「え……?」
 急に話しかけられ、驚きの表情をあげている。俯いていたから顔を見ることは出来なか
ったけど、こうして近くで顔を見ると僕好みの可愛らしい顔立ちだった。
「何だか、凄く落ち込んでいるように見えたので……」
「なん、で……分かったんですか?」
 公園で一人寂しくブランコに座っていたら、誰でもそう思うだろう。綺麗で可愛らしい
スーツを着た女性とブランコ。この組み合わせに僕の心は惹かれたのかな?
「なんとなく、ですかね。あなたからそんな雰囲気が出てたもので」
 実際は違うけど、こういうことにしておいた方が話が広がるだろう。
「何か悩みでもあるんですか? 僕でよかったら聞きますよ?」
「で、でも……初対面に人に話すのは……」
 もじもじと指を弄る彼女。まぁ、確かに初対面の人間に悩みを打ち明けろと言われても
困るだけか。だけど、僕はここで引いたりはしない。
 せっかく見つけたハーレム候補の女性なんだ。ここで逃がしたりはしない。
「初対面だからこそ、話せることもありますよ。それに悩みなんて誰かに言った方がスッ
キリしますよ」
 優しく彼女を包み込むように言葉を並べる。一目見た印象では、彼女は暗めの性格な気
がする。だから馴れ馴れしいほどではなく、だけど優しく接してみる。
「まぁ、いきなり話しかけてくるような変な奴には言いにくいでしょうけど」
 少しだけおどけてみせる。これで、少しは心を開いてくれるといいんだけど。
「…………」
 あちゃ? ダメだったかな? 切り口を変えないといけないかもしれない。
 そんな風に色々な戦略を考えていると――
「じゃ、じゃあ……少しだけ話してもいいですか?」
 まさかの展開で彼女から会話を続けてきてくれた。このチャンスを逃すわけにはいかないな。
「はい。話してください」
「あのですね……実は私、仕事でミスをしてしまって……それで上司に怒られて……別に
あそこまで強く怒らなくてもいいのに、ガミガミと何時間も……それで、嫌になってここ
で時間を潰してて、そしたらあなたが――」
 何時間も説教を受けるのは確かに辛いものがあるかもしれない。そんなことをされたら、
仕事をサボってしまうのも分からないでもないかな。
「何で私……こうもミスばかりしてしまうのでしょうか……いつもミスやドジばかりして
誰かに迷惑をかけて……皆、私のこと嫌いなはずです」
「そんなことはないと思いますよ」
「いいえ、きっと会社の皆や友達も私のことを邪魔で迷惑な女だと思ってます!」
 さすがにそこまでは考えすぎだと思う。そこまであなたを嫌ってはいないでしょ。
「ダメなんです! 私なんてきっと生きている価値はないんです!」
「ちょっ、落ち着いてくださいよ!」
 大きな声で自身を貶める彼女。いくら人気のない公園だからといって、その言葉が道行
く人に聞かれたらどうするんですか。確実に僕が疑われて、最低な人間だと思われるじゃないか。
 僕はただハーレムを作りたいだけの純粋な人間なのに。
「……ごめんなさい。見ず知らずのあなたにこんなことを言っても意味がないですよね」
 シュン、と肩を落とす彼女。なんというか、彼女のこの姿は雨に濡れた子犬のような感
じで妙に保護欲をそそられる。
「そんなことないですよ。大丈夫、あなたは素敵な女性です」
「嘘。私にそんな魅力なんてないです。根暗で可愛くもない、そんな女なんです……」
「本当にあなたは素敵な人ですよ。だって――」
 ここぞとばかりに彼女を抱きしめ、魔法のモテ香水の匂いを嗅がせる。
「――んっ」
「僕の心臓、こんなにもドキドキしてるでしょ? あなたが素敵な女性だから、こんな風
になっているんですよ?」
 魔法のモテ香水の匂いをジックリと嗅がせ、彼女を僕にメロメロにさせる。
「は、あぁ……あん」
 徐々に香水の力が効いてきて彼女の表情がトロンと蕩けてくる。
「どうかしましたか?」
 効果が出ていることを確認しながら、ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべながら彼女に問いかける。


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