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THANK YOU!!
【純愛 恋愛小説】

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THANK YOU!!-1



瑞稀が、拓斗への想いが報われることが無いと諦め、忘れることにしてからだいぶ時間が経った。
恵梨が時々気遣っていてはくれたが、それでも拓斗への想いを忘れる事に決意を揺らがせなかった。
拓斗の事を忘れるように、部活や学業に励んだ。
そのおかげで学年50人中15位内に入ることが出来、高校は恵梨と同じ特別進学コースのクラスへ進学出来るようになった。
特別進学コースは、国公立大学への入試を目指す者が入るクラス。授業のレベルもほかの学校・クラスよりも一段上になる。
特に国公立大学に行きたいわけでは無い瑞稀だったが、特にどこのコースだろうと興味が無く、ただ淡々と自分の道を決めていた。

特に成績上の問題もなく3月9日、中等部を卒業。
トランペットとゲームで春休みを潰して・・・、出来るだけ忙しくなるように5月の体育祭では実行委員を務めることにして。
そして1か月後の、4月10日。
高等部に入学し・・無事に高校生に進級することが出来た。

そのあとは部活やレベルが上がった勉強に追われる日々を過ごした。
恵梨と同じクラスになれたことで人間関係に特には困りもしなかった。
体育祭では無事に実行委員の役目を果たし、中間テストに望む。
まあまあな結果が返ってきて、恵梨と二人で笑いながら安心して、後輩の勉強を見てあげる。
その後、しばらく部活に励んでトランペットを吹く。
中学で開花した才能を伸ばしつつ、さらなるレベルアップを望みながら、新しく入ってきた後輩にトランペットを教えていく。
そして自分の誕生日が来る頃に期末テストがやってきた。
数学・科学・英語は恵梨に教えてもらい、なんとか平均点をキープすることが出来た。
また、世界史・国語に関してはクラストップを取ることも出来た。
そんな結果に恵梨と喜んでいる頃、丁度鼓笛隊では今年のフェスに向けて大忙しになっていた。
今回、個人賞を取る気でいる瑞稀の為にソロが設けられた。それに伴って瑞稀は1stを任され、優羽が2ndを吹くことになった。優羽に申し訳無いと謝ると、優羽は「しゃきっとしなよ!ちゃんと賞取ってくんなきゃ怒るからね!」と励ましてくれた。
夏休みに入った途端に合宿を頻繁に行い、トランペットを吹き続けた。

必死に、拓斗のことを忘れようとがむしゃらに過ごして来た日々。
もう二度と、会うことも無いと思っていた。もう二度と、触れられないと思っていた。
心の隅で寂しく思う自分を叱咤して瑞稀はトランペットに向き直った。
そして、フェスが再来週に迫ったその日。
練習終わりにヒカリから来週の練習は休みだと伝えられた・・。




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