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溺れる爪痕
【ファンタジー 官能小説】

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愛撫-13

 身体の柔らかいところばかりを触れるか触れないかの距離で移動する掌。

二の腕から首筋、脇から腹部、内腿を撫でてまた同じ場所を辿り戻ってくる。

くすぐったいようなもどかしさの中でシウの呼吸は徐々に浅いものへと変わっていく。

時間を掛けひたすらやわやわとなぞるだけだった指が双丘の中心に向かって円を描くと、突然背筋に電流が走るような衝撃に襲われた。

「ここ、どう?」

「・っ・・ど、う・・・って、」

「分からないか、もう少し進めてみるね」

然程強くもない握力で掴まれた乳房は未だ触れていない先端を主張する。

突き出された局部と同じ色の尖りは脈打ち、既に痛いくらいに腫れ上がっていた。

主張するそこに人差し指が当てられる。じわじわと押し込めるように沈められ、離さずに埋まった底で再び円が描かれる。

「っああ!」

小刻みに揺れる両の指先に、シウはギリギリと背中を丸め唇を噛み締めた。

沈められてもぷくりと起き上がる乳首はジンジンと熱を帯び、顔を背けたシウとは裏腹にツンと上を向く。

「乳首、弱いの?」

「ひっ、違・・っくす、りのせ・・・っ」

「薬のせい?そうだとしたら効きすぎかもよ?」

鼓膜に直接ぶつかるような声に肩が強張り、上下になぶられる乳首に言葉が奪われる。

キュッと同時に摘ままれれば目の前にパチパチと小さな火花が散ったような気がした。


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