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19歳
【ラブコメ 官能小説】

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前奏-2

 目が覚めて時計を見ると、昼の1時を過ぎていて、部屋の中はとても蒸し暑かった。

 エアコンが動いてないみたいだったから、もしかして間違ってタイマーにしてたのかも
しれないと思ってリモコンを見たらそうじゃなくて、やっぱり電源が切れているみたいで
何度かボタンを押してみたけど反応がなかった。
 エアコン壊れちゃったのかな? あたしは、ちょっと焦ったけど、のどが乾いていたの
で冷蔵庫まで水を取りに行った。扉を開けると、明かりが点いてない。あの、コォーとい
う物を冷やすときに出る音もしてない。
 もしかして電気が停まっちゃったの? ペットボトルの水をグラスに注ぎながら、よう
やく思い当たった。でも、一気に飲み干した水は、フツウに冷たかったので、そうなって
から、まだ、そんなに時間は経ってないみたいだった。
 ボトルを冷蔵庫に戻して、中にある品物を確かめてみた。卵がいくつかと豚肉のパック
薄切りのハムやウインナー、イチゴジャムとマーガリン、マヨネーズとお好み焼きソース
キャベツにトマトにキュウリ。上の段の冷凍庫の扉を開けたら、製氷皿が二つあるだけで
他には何にも入ってなかった。
 うーん。野菜なんかはしばらく大丈夫だけど、卵と肉類は、このまま放っとくとマズい
よね。あと、マーガリンは溶けちゃうしなぁ。どうしたらいいか、ちょっと悩んだ。
 かなり長いこと使ってなくて、完全に乾いてちゃってる製氷皿を眺めてたら、ひらめい
た。コンビニに氷を買いに行こう。氷と一緒に冷凍庫に詰め込んどけば、電気が復活する
までくらいなら何とか保つんじゃない?

 方針を決めたあたしは、とりあえずシャワーを浴びることにした。

 近所のコンビニに行こうと思っただけだけど、寝てる間に汗びっしょりになっちゃって
たから、そのまま出かけるのは、さすがに気が引けた。この部屋に付いてるヤツは、夜中
にお湯を沸かして溜めておくタイプのものだから、昼間に電気が停まってても、1回くら
いなら、ちゃんとフツウに使えるんだよね。

 シャワーを浴びた後、裸のまま洗面所の鏡の前に立って、肩まで伸びた髪にドライヤー
を当てて(めちゃ暑かったけど冷風も駆使して)乾かしてたら、ふと、高校生の頃のこと
を思い出した。ずっとショートにしてたから、こんな長さにまでなったのって、今までに
なかったんじゃないかなって…。


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