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Twin's Story 9 "Almond Chocolate Time"
【近親相姦 官能小説】

Twin's Story 9 Twin's Story 9 Twin's Story 9 Twin's Story 9

健太郎と春菜-1

 健太郎の部屋。
 「ごめん、ルナ。父さんたちやたらと盛り上がっちゃって・・・。」肩に掛けたタオルで濡れた髪を拭きながら健太郎は言った。
 「いいの。気にしないで。すっごく楽しかった。ケンの家族も海棠家もみんなとっても生き生きしてる。いつも何か面白いことを見つけようとする。私ここのみんな大好きだよ。」
 「ほんとに?」
 「うん。ところで、」
 「なに?」
 「さっきは何で大声出してたの?」
 「え?い、いや、何でもない。何でもないから。」
 「そう?」
 「はい。気にしないでください。春菜さん。」
 「変なの。」
 「そうそう。父さんの言ったことも、気にしないでくれる?」
 「え?」
 「メイド服がどうとかって、言ってたじゃん。」
 春菜は少しうつむきがちに上目遣いで言った。「私、メイド服、着てみてもいいよ。」
 「ええっ?!」
 「私がメイドさんになったら、ケンは萌える?」
 「や、やめてくれよー。」健太郎は赤くなった。

 「ルナはさ、」
 「ん?」
 健太郎がベッドに並んで座った春菜の肩に手を置いた。「正直なところ、学校を出たらどうしようと思ってる?」
 春菜は頬を赤らめて小さな声で言った。「ここに・・・住みたい。」
 「ホントに?」健太郎は目を大きく開き、春菜の顔を見た。
 「だめ?」
 「君がずっとここにいてくれたら、俺、めっちゃ嬉しい。」そして顔をほころばせた。「でも、うちに来たりしたら、本当にメイド服着せられて、接客させられるぞ、きっと。」
 「私、やるよ。喜んで。」
 「本気?」
 「もちろん本職はデザイナーだから、そっちの仕事の方も任せてもらえたら嬉しいけど。」
 「うちとしては大いに助かるよ。みんな美的センス、ほぼゼロだからね。」
 「それはない。だって、お菓子職人は立派な芸術家だよ。今日のケーキのデコレーションのセンス、私、やられたって思ったもん。お父さんが作られたんでしょ?」
 「うん。ケーキを一つ作る時は、父さん誰にも手伝わせない。一から全部、自分の手で作るんだ。クリームさえ俺たちにかき回させてくれない。」
 「そうでしょ?それが職人であり、芸術家ってもんだよ。仕事場のことも『アトリエ』って言うじゃない。」
 「君にも通じるところがあるね。」健太郎は嬉しそうに赤面した。「俺、ルナとここにこうしていられることが、嬉しくてしょうがない。」
 「どうしたの?急に。」
 「俺さ、君のような人をずっと渇望してたような気がするよ。」
 「そんな・・・・。私の方がケンみたいな人をずっと探してた。」
 「ジグソーパズルの隣同士のピースみたいに、ぴったりはまる人、それでようやく完全にできあがる、っていう人、みたいな感じかな、俺にとってのルナってさ。」
 「私もだよ、ケン。」
 「無理してない?俺とつき合うことに。」
 「全然。私もあなたが今、隣にいることで完全体になれた気がする。もっと早く知り合っていればよかったな。」
 「ルナ・・・。」
 春菜は少しだけ不安そうな顔を健太郎に向けた。「ケンこそ、隣にいるのが私でいいの?」
 「言っただろ、君は俺の隣のぴったりはまるピースだって。」
 「で、でも・・・・」
 「何?何か気掛かりなことでも?」
 「ケンは高校の時、夏輝のことが好きだったんじゃないの?」
 「昔話を始めます。」健太郎は笑った。「高校三年生のある日、俺は修平と一緒に窓からグランドを眺めてました。そこでは陸上部の連中が大会に向けて練習をしてました。」
 「その中に夏輝がいたんだよね。」
 「そう。そもそも、うちの学校の陸上の女子のユニフォームが原因だと言えなくもない。」
 「あれ、セクシーだよね。」
 「自分の部活で忙しかった修平と俺は、もう一度あのユニフォームが見たくて、うちの学校であった陸上の大会の日にわざわざ学校に行って、窓から見てたんだ。」
 「いかにも年頃の男の子のとりそうな行動だね。」
 「だろ?その時一番目立っていたのが夏輝。」
 「夏輝のユニフォーム姿、様になってたもんね。それに、脚もきれいでセクシーだし。」
 「俺も修平もその姿にくらくらきたのは事実だね。」健太郎が笑った。「思春期の男って、世の中で一番スケベな動物だからね。」
 「ケン、その夏輝に告白するつもりでいたんじゃないの?」
 「今思えば、告白しなくてよかったと思う。」
 「どうして?」
 「勢いで告白しても、きっとうまくいかなかった。」
 「でも、夏輝だって修平君に告白したのって、ほとんど勢いだったんじゃない?」
 「そうかなあ。夏輝はかなり前から修平を狙ってたんじゃないの?」
 「読めなかったなあ、彼女の気持ち。確かに私も夏輝に頻繁につき合わされたけどね、剣道場に。でも彼女があそこまで真剣に修平君のことが好きだったなんて思っていなかった。」
 「そんな感じだったよね。でもあれが夏輝なりの想いの醸成の仕方だったんだと思うよ。」
 「醸成か・・・。彼女なりのね。あなたはどうなの?」
 「俺も夏輝はそれまでずっと気にしてたけどね。あの明るさとかわかりやすさとか。」
 「わかる。それ。」
 「それであのユニフォームだろ、臨界点に到達!」健太郎は笑った。「やっぱり勢いだね。告白したとしてもさ。」
 「それにしても、絶妙なタイミングだったよね、あの時。夏輝が修平君に告白したの。」
 「そうだよね。俺が夏輝に告白しようと決意した瞬間、夏輝が修平にコクったわけだからね。あっという間の失恋だ。」


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