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【アイドル/芸能人 官能小説】

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第三章 出会い-2

食事を終え部屋へと戻る。部屋の窓から外を眺めると、遠くに街の明かりが見えた。
施設の管理人は食事を片付けると帰ってしまう。そうすると山間の広い施設は、結花と綾乃の二人だけになる。

「コーチ。今晩は一緒のベッドで寝ても良いですか?」
「どうしたの?綾乃ったら子供みたい?」
「だって、こんな広い施設に二人きりなんて、誰だって淋しくなりますよ!」
「大丈夫よ。結花が傍にいるから。ほら、もっとこっちへいらっしゃい。」

綾乃が枕を抱えて、ソファーに座る結花に寄り添った。

「ねえ。綾乃。あなた恋をしたことある?」
「恋ですか?」
「そうよ。男性を好きになったことある?」
「・・・・・」
「どうしたの?」
「私、男の人が苦手なんです・・・」
「まあ、どうして?」
「それは・・・」
「話せないようなこと?」
「もしかしたら、私と同じかしら?」
「コーチと?」
「男性の視線が気になるんじゃない?」
「!!!!!」
「ずぼしみたいね?」
「綾乃は私にそっくり。私もそうだったのよ。見ていれば分かるわ。綾乃は男性を意識的に避けているもの。」
「男の人の視線が怖くて・・・」
「視線を浴びると、体が熱くなって堪らなくなるのね?」
「どうして、それを・・・」
「大丈夫よ。結花も同じ。綾乃くらいの頃は、それは悩んだわ。
自分が不潔に感じられて、死にたいとさえ思ったのよ。綾乃もそうでしょう?」
「あああ、コーチ!」

縋りつく綾乃を、結花が優しく抱きとめる。

「話したかったことはそのことなの。体を熱くすることが大切なのよ。
この合宿で生まれ変わると言ったわね?男性の視線を受入れることで、綾乃は生まれ変わるのよ。
それが一流選手の条件なの。結花を信じてくれる?」

綾乃は迷った。結花の言うことに従いたい。しかし、それを受け入れることは自分を棄てることに等しかった。

「結花もね、大会で男性の視線を浴びると体が熱くなって、あそこがぬるぬるになるのが堪らなく嫌だった。」
「コーチも・・・」
「それだけじゃないわ。夜、眠れないでしょう?」
「・・・・・」
「どうしようもなくなるのよね。そして、終ると死ぬほど後悔するの。」
「んんん」

綾乃の頬を涙が伝う。そんな綾乃を結花はしっかりと抱き締めた。

「でも、それは自然なことなの。綾乃だけが特別じゃない。誰もが悩み、そして、いつか分かることなの。ただ、受け入れればいいの。そして、それができれば、あなたの演技は劇的に変わるのよ。」
「ああああ!」
「心の動きは、はっきりと演技に現れる。男性の視線を意識し、どれだけ体を熱くできるかが勝負の分かれ目よ。綾乃の心が震えれば震えるほど得点は上ると思いなさい!」
「ああああ、そんな!」
「気持ちの切り替えができるかどうかよ。本当は、綾乃の心を傷つけないように、ゆっくりと時間を掛けたいところだけど・・・時間が無いの。荒療治で行くから、しっかりとついていらっしゃい。」
「あああ、コーチ・・・・」

結花がDVDプレーヤーのスイッチを入れる。



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