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くのいち無惨
【歴史物 官能小説】

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一枚二枚-1

「うぐぅ…」
 簓で打ちのめされた翌日、女忍者に対して本格的な拷問が始まった。
 今朝は石抱き責めから始まった。柱に縛り付けられ、十露盤板と呼ばれる突起だらけの板に正座させられた女忍者の脚に、五貫(約19kg)の石が乗せられた。重量が脚を圧迫し、突起がふくらはぎに食い込む。
「ぐあぁっ」
 次いで二枚目が乗せられると、女忍者は叫び声を上げる。だが、目は死んでいなかった。
「ふむ。さすがはくの一よ。そう簡単には折れそうにないのお」
 拷問に立ち会う某は、堪える女忍者を見てそうつぶやく。そして薄笑いを浮かべると、女忍者に近づいた。
「どうじゃ。吐いて楽にならぬか?お前は抱きがいのある女子よ。わしの娼婦として召し抱えてもよいのだぞ」
「…だ、誰が…貴様のような、外道の思い通りに、なる…ものか」
「フン。まだ噛み付く気か」
 反抗する女忍者に対し、某は顔から笑みを消し、女忍者の脚に乗せられた石を踏み付けた。
「ぐああぁっ!」
「ほれほれほれ、吐かねばもう一枚乗せるぞ?脚が砕けては忍びが勤まらぬぞ」
「だっ、だれがあっ!ち、畜生っ!殺せぇっ!何も言わんぞっ!」
「その強情…いつまで続くかの。…乗せよ」

「あがああぁぁっ!!」

 女忍者の脚の上に三枚目の石が乗せられた。丁度大人の男が一人乗ったのと同じ重さである。十露盤板と石に挟まれた脚が軋む。食い込みの激しいふくらはぎからは血が滴る。
 追い撃ちをかけるように、某の部下二人が両側から石を踏み付ける。
「ぬぐうっ!」
「どうじゃまだ吐かぬか?骨を砕いてもよいのか?ん?」
「む、無駄なことよっ!何をされても吐かぬっ!いっそのこと、殺せっ畜生どもっ!」
 あくまでも屈しようとはしない女忍者に、某は見下ろしながら嘲笑を浮かべた。
「そうかそうか。ならば、次は一度に二枚乗せるとしよう」
「えっ?」
 某の宣告に、女忍者の顔色が変わった。
 正直なところ、女忍者の脚は限界に達している。次乗せられもすれば、骨が砕けかねない。精神的にも堪える自信もない。さすがに側近が忠告する。
「某様、それは少々…」
「なんじゃ?情が移ったか?」
「いえいえ。ここでくたばらせても面白くありませぬ。もう一枚で終わりましょう。まだまだいたぶり足りなく…」
「そうかそうか。ならば、今宵はこれで勘弁してやるか。明日も飽きずにすむわ。ははは」

 楽しげに話す二人を、女忍者は心の中で呪うことしかできなかった。


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