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くのいち無惨
【歴史物 官能小説】

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捕縛-1

佐土藩主、忌野某の居城に呼び子の笛が鳴り響いたのは、雲の多い新月の夜だった。

「ぎゃあっ」
「ぐわっ」

一人の女忍者が、袋小路に追い詰められながら、刃を振り刺客を返り討った。
忍び装束がはち切れんばかりの豊満な胸が揺れ、白刃が舞った後には断末魔と血飛沫が噴いた。
だが多勢に無勢。力尽き、刀も折れた女忍者は屈強な侍に三人掛かりで押さえ込まれた。
「ちぃっ、かくなるアグッ」
女忍者はすぐさま舌を噛み切ろうとしたが、寸でのところで布きれを噛まされて轡を噛まされた。
そして後ろ手に荒縄でがんじがらめに縛り上げられた。
「ング、フググッ」
体を揺らしながら抵抗する女忍者だったが、出来ることは呻くことだけだった。





「ほう…。なかなかの別嬪ではないか」
城主の某は、連れ出された女忍者の顔をしげしげとなめ回すように見つめて笑った。
女忍者は顔を覆っていた頭巾と忍び装束を剥ぎ取られ、幼さの残る顔と豊満な乳房をさらけ出されていた。
「顔を赤らめおって…恥ずかしいか、うん?」
某は嘲笑を浮かべながら女忍者の顎をつかんだ。
「こんな顔でわしの手駒を斬るとは、腕は立つようだな」
「触るなっ!ゲスめっ」
女忍者はそう吐き捨て、某に唾を吐きつけた。
頬についた唾を、某はまるで飴をなめるように味わい、ニヤリと笑って目の色を変えた。
「女人の唾も、なかなか美味よのう。もっとも、間者ゆえに汚らわしいのには変わりない」
そう言うと、いきなり女忍者の顔を蹴り上げた。そして、頭を思い切り踏み付け、床にこすりつけた。顔面を蹴られた女忍者の鼻からは血が滴り落ちた。
「わしは女を抱くのは好きだが、汚らわしい雌犬をいたぶるのはもっと好きだ。二度と外の空気を吸うことはない。そう覚悟しておけ」
「わたしは絶対に吐かんっ」
女忍者は引っ立てられる前に、某に抵抗の意志を見せた。
しかし某は暗い笑みを浮かべて言い返した。
「ふふふ…何とでも言うがよい。わしはお前を吐かせるのが目的ではないからな」
その言葉に、女忍者は何か悪寒を覚えたのだった。


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