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花火
【女性向け 官能小説】

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サプライズ-3

直に運ばれてきた料理は、海沿いだけあって魚介類はもちろん何もかもが美味しくて和生も驚くくらいに食べた。
デザートを食べ終わり、一息ついた頃に身体中に響く、ドーンという音に驚いて外を見ると夜空には大輪の花。

「花火っ?」

驚く私に、ドヤ顔の和生。

「愛美にコレ見せたくてさ。今年は花火大会も行けなかったしずっとバタバタしてただろ?」

私の手をとって立たせると、窓際へと誘導してくれる。

「すんげぇ傍から見てても大変そうなのにさ、文句ひとつ、愚痴ひとつ言わないで毎日頑張ってる愛美へのご褒美」

「和生…」

「でもオレにくらい愚痴こぼせよ。一人で何でも抱え込もうとすんなよ。オレだけじゃなくて、みんな愛美のこと心配してんぞ?周りに振れる仕事があれば振れって」

「…ありがと…」

目前に広がる色とりどりの花火の綺麗さと、和生の優しさに思わず涙がこぼれる。

「泣くなよぉ」

そう言って肩を抱き寄せてくれる。

「愛美へのご褒美でもあるけど、オレへのご褒美でもあるな」

「え?」

「だって近場の花火大会じゃ周りの目が気になって手もつなげないけど、ここなら堂々とこうしてイチャつきながら観れるだろ?こんなにひっついて観れないじゃん。しかも外だったら夜とはいえ暑いけど旅館の中からこれだけのものが快適に見れるんだったらさ」

確かに窓越しとはいえ、すぐそばで打ちあがる花火の迫力は想像以上のもので。

「連れてきてくれてありがと…それに心配かけてごめんね」

「だーかーらー、愛美は気遣いすぎ。まぁそれが愛美のいいところだと思うけどさ。もっとオレを頼ってよ」

「うん。そうする」

私がそう言うと和生は満足そうに笑って窓の外に視線を移した。
30分足らずの花火大会だったけれど、大満足で、キレイと幸せなため息の連続だった。
フィナーレのナイアガラの滝が終わると、静寂が訪れる。

「愛美?」

「なぁに?」

「何で泣いてるの?」

「あ、ほんとだ。わかんないけど、すごい幸せですごく和生に感謝してる」

「ほんとに愛美は面白いヤツ。見てて飽きないな。でもここからはちょっと普段じゃ見れない愛美を見せて」

「普段じゃ見れない私?」

「そう。エロモードの愛美」

「もうっ。ほんとに和生の頭の中はそれしかないわけー?ムード台無し!」

抗議する私に笑っていると思ったらいきなり強く抱きしめられて唇を奪われた。

「んっ。あっ、は、激しすぎるよっ」

「激しいのはイヤ?」

「い、イヤじゃないけど…あっ」

和生の視線がいつも以上に熱をおびていて。
離れた唇が首筋をつたう。

「せっかく着たのに申し訳ないけど脱がすよ?」

そう言って、帯を解かれる。
前をはだけられ、あらわになっていく肌と、そこをすべり、時折強く吸う和生の唇。
あっという間に脱がされ、布団の上に横たわらされる。
和生に与えられる快感に夢中になっていて気がつかなかったが、いつの間にか和生も裸になっていた。

「いいこと思いついた」

そばに転がった腰紐を拾った和生がニヤリと笑う。

「なに?」

「縛ってもいい?」

「へ?」

「普段じゃ見れない愛美を見せてって言ったでしょ?」

回答を待たずに、私の両腕を上げさせると、両手首に腰紐をまきつけてしまった。

「ちょ、ちょっとぉ」

「大丈夫、軽くだし、解こうと思えば簡単に解けるから」

いつも以上に優しいキスをくれたあと、私の髪を撫でて和生がそう言った。

「でもオレがいいって言うまで解いちゃダメだからね」

耳元で囁かれたその低い声が、子宮に響いたような気がした。
耳から離れた和生の唇が、指を、腕を、肩をついばみ、舌を這わせ、下へと滑り落ちていく。
耳たぶをくわえられ、舌が差し込まれ、熱い息が吹きかけられる。
身をよじらせる私に、卑猥な言葉を投げかける。

…普段と違うのは和生のほうじゃない

そう思っても酸素を求めて喘ぐばかりで言葉に出来ない。

「ラブホじゃないからあんまりいい声で鳴いちゃダメだよ」

そう言うと人差し指を口の中へと押し込み

「チンチンだと思って舐めてよ」

とまた低い声で耳元に囁く。
その言葉にタガが外れた私は、フェラチオするように丁寧に和生の人差し指を愛撫した。
その間も、和生の攻撃は止まらない。
胸のふくらみを強く吸われ、赤いしるしをいくつもいくつもつけていく。

「見て、愛美のおっぱいに花火が咲いた」

子供がいたずらを自慢するような口調の和生を軽くにらむと

「大丈夫、服脱がなきゃ見えないところにしかつけてないから」

と悪びれもせずにしれっと言う。

「そんなことより、本当はこっちを刺激して欲しいんでしょ?」

そう言うといきなり乳首を甘噛みされる。
人差し指をくわえさせられたままの私は上手く声を上げられない。
でも正直に言うと、こんな状況にいつも以上に感じている私がいる。
たぶん和生もそれに気づいている。
乳首への攻撃に飽きたのか、しばらくするとお腹にも胸と同じように無数の赤い花びらをつけた。

「いいよ、指離して。その代わり声出しちゃダメだよ」

大人しく私が離した指をいきなり私の中へ突き立てる。

「んあぁんっ」

「ダメだって、声だしちゃ。隣の部屋の人に聞こえちゃうよ?それとも聞かせたくて出してるの?」

「ちっちがっ。ねぇ、手、ほどいて」

「なんで?」

「和生に触れないの、イヤなの」

「しょうがないなぁ。でも1回イッてからね」

声を出せないように私の唇を和生の唇がふさぐ。
途端に指の動きを加速させ、あっという間に私を絶頂に連れて行った。


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