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富子幻舞
【歴史物 官能小説】

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富子幻舞-19

―――ヒュウッ・・・・


―――フワ・・・ッッ




勝元の左手の着物の袂がひとふりされ、
燭台に点されていた灯りがフッと音をたててかき消えた。



部屋の中の明るさが漆黒の闇に変わる瞬間、

富子の唇は勝元のそれによってぴったりと塞がれていた――――




―――全ての灯りが消された漆黒の闇の中、四周を襖で仕切られた富子の寝所。


―――スゥゥゥ・・・・



―――パタン・・・・



静かに襖が開き、そして閉じられる音。


そして部屋の中心に敷かれた臥床の上に両足を折った姿で富子の身体が下ろされた。

背中にふんわりとした床の感触を感じる。


既に着物の何枚かは脱がされているのか、白襦袢姿の富子の姿は、

彼女自身の肌の白さと相まって闇の中でもその輪郭をぼんやりと視認できる。


対して富子を奥の部屋まで運んできた筈の勝元の姿は、周囲の闇より僅かに濃い黒い影となっている。

無論のこと、顔や姿形を判別することはできない。






闇の中で横たわっていた富子の着物が両肩から外された。肌を直接なぞる男の指の触感に、富子は身悶えした。


くねくねと上体を動かしていくなかで、

彼女が身に付けていた襦袢の襟元がゆっくりと開かれていく。

腰付近の襦袢の結び目が闇の中でゆっくりとほどけていき、

いつしか富子の胸元と下腹部は大きく開かれ、

彼女の白い肌そして豊かな両乳房が闇の中でくっきりと浮かび上がった。


肩口からスルスルと襦袢がずり落ちていく。


闇の中から手の形をした触手が乳房を覆い隠し、

触手に包まれた乳房がその形を次々と変えていく。
絞られるよう、引き伸ばされるよう、持ち上げられるよう―――――





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