投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ツキのしずく
【その他 その他小説】

ツキのしずくの最初へ ツキのしずく 4 ツキのしずく 6 ツキのしずくの最後へ

ツキのしずく-5

 2名の神様と会話。すごい事にも思えるだろうが、僕は感覚が麻痺したのか、その実感が湧かない。
やがて、話は本題に入る。神様は全部知っていたみたいだが、僕は、自己紹介と樹海での事を話した。
2名から僕は、書類の手続きミスで不運だった事を聞かされた。・・・再び生き返れるという事もね。
さらに、今後の人生を楽しめる様に。と、運の補償辞典をもらった。
これによると、人間の運というのは、毎日100という数値で存在してるのだそうな。
これを、いかに消費しないで済むかがこの辞典に書いてあった。
100のままで何かを行えば、なんでもうまくいくのだ。僕は唾を飲む。運動会の前の日の緊張感だ。
・信号をいきなり青で渡れると 運 −20!? 
・TV画面に、朝のニュース等で表示されてる現在時刻、これと自分の誕生日が重なると 運 −90!?
日常生活でよくある経験、こんなくっだらない事で運を消費していたとは・・・
「これはすごい!!」僕はうなった。最初のページから面白い。おまけにタウンページみたいな厚さだ。
全部が運の上昇について書いてあるのだ。興奮した僕は、うちの兄貴の様に、指を舐めてページをめくる。
なるほど、ページがめくり易い。・・・生き返ったら、僕の漫画を汚した兄貴を許そうと思った。
ヒゲづらの神が笑って言う [家に帰ってからじっくり読めばいい]と。
・・そうだ。僕は生き返れるんだ。叫びたいほど嬉しい。全ての幸運は僕の物なんだ。


ツキのしずくの最初へ ツキのしずく 4 ツキのしずく 6 ツキのしずくの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前