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偽りのデッサン
【熟女/人妻 官能小説】

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第15話 二人の想い-2

慶は、必死の思いでホックを外すと、上半身が露わな、悩ましい睦美の背中を目の当たりにするのだった。
良く見れば、年齢から来る染みも見当たるのだが、身体の線は、それを感じさせなかった。
徐々にと、近づいて行くに連れ、慶の胸の高鳴りは、不安と入り混じって早くなっていくのだった。
睦美は、表情を真顔に戻すと、恥じらうように右手で胸を隠して、慶の方に身体を振り向いた。

「慶君も脱いで・・・・・。」

また、睦美は短い言葉で囁いだ。
先ほどから、睦美が淡々と話してるのは、余計な会話で、自分の作り上げた雰囲気を壊したくなかったからだ。
実際に慶も、官能的な雰囲気に誘われて、緊張の中にもみなぎりが引く事は無かった。
慶が上半身だけ裸になるまで脱ぐと、睦美は慶の右手の甲を両手で握った。
そして、露わになった自分の左胸に、ゆっくりと近づけて、そのままあてがった。
慶は、初めて直に触る女性の胸だけに特別な思いで浸りたいのだが、それよりも、睦美の行動がまるで期待感を煽ってるようで、追い詰められていた。
思わず打ち明けそうにもなっていた。

「睦美さん・・・実は僕・・・・・。」

しかし、どこか躊躇してしまい、次の言葉が出なかった。
睦美は、その短い言葉ながらも、慶が何を言おうとしてるのかすぐに理解できた。

「分かってるわ・・・良いのよ・・・・・。」

睦美も短い言葉で返したが、慶もすぐに理解できた。
それと同時に、まるで足枷が外れたように楽な気持ちになっていた。
睦美としては、初めて会った時に、慶が女性と付き会った事が無いと打ち明けていたので、大体察しは付いていた。
それでも隠そうとする慶が、益々可愛く思えて、睦美の母性本能を擽らせるのだった。
そして、睦美は慶の右手を握った両手を離した。
すると慶は、まるで自分の意思で、睦美の左胸を触ってる状態になった。
その時、改めて睦美の胸を目の当たりにしてる事に気付いたのだった。
それは、特に大きい分けでも無いのだが、歳のわりには張りもあり、色白な綺麗な形をしていた。
そして、柔らかな生温かい感触に、慶の理性は抑えきれなくなっていた。
一方、睦美の方は、恥じらうように視線を下に向け、今か今かと胸を高鳴らせながら、慶を待っていた。

「はあ・・・はあ・・・・・。」

慶の静かな鼻息が、睦美の耳に聞こえたと同時に、胸にも微かな感触が伝わった。
慶が、睦美の胸を、ゆっくりとした手つきで嗜んでいたのだ。
睦美は、そのぎこちない手つきが焦らされてる様で、逆に興奮に誘われていった。
そして、徐々にと慶の手つきが大胆になっていく。

「あっ・・・・・。」

睦美は、思わず身体が反応してしまい声が出た。
それを聞いた慶は、何かが吹っ切れたように、力強くなった。

「あっ・・・あっ・・・あっ・・・・・。」

睦美は、慶の力強い手つきに悦びが目覚め、声を抑えきれなくなっていた。
初めて目の当たりにする女性の悦ぶ姿に、慶の理性は壊れ、本能を剥き出しに睦美へと向かった。

「睦美さん!・・・・・。」

慶は、睦美の両肩を握ると、力任せに唇を重ねた。
すると二人は、勢い余ってそのまま上半身だけベッドに倒れ込んだ。
慶は上になり、まるで逃げられないように睦美を押さえつけて、無我夢中で口づけを交わした。
睦美は嬉しかった。
慶に母性だけでなく、女として求められてる事に・・・・・。
しかも、ここまで強く意思表示をされたのは初めてだった。

『もう離したくない・・・・・』

この気持ちが睦美の頭を過ると、慶の腰に両手を回して強く抱きしめた。
二人の身体は、肌と肌で温もりを感じながら、お互いの寂しさを埋めるかのように絡みついた。
慶は、徐々にと導かれていき、必要以上に睦美を求めていった。
見よう見真似だが、次第に首筋、胸へと移り、持て余した手は太腿へと走った。
慶は、初めて触るストッキングの感触がどこか心地よく、何度も往復させた。
女を知らない好奇心あふれる手つきに、睦美からはどんどん溢れ出ていた。
思わず太腿を閉じようとするのだが、本能的に拒んだ先へと滑り込んでくる。

「はあ・・・はあ・・・・・・。」

慶は、睦美の高鳴る息使いに、悦ばせようと必死だった。
だが、スカートの中に忍んできた未熟な手つきは、悦びの場所を知らずに付近を迷っていた。
それでも、焦らされれば焦らされるほど興奮へと誘われる、ジレンマを感じた。
睦美はたまらず、自らスカートのホックに手を掛けた。
そして、迷っている慶の右手の甲に手を添えると、そのままショーツの中へと誘った。
その瞬間、慶の手には、湿った感触が伝わり睦美の悦びを感じた。
そのまま睦美は、慶の手を案内するように一緒にまさぐった。

「あっ・・・・・・。」

ある一点に触れると、睦美から思わず声が出た。
慶はそれを察すると、そのまま指先を立てた。
それが何かは、無知な慶にも理解できた。

「あっ!・・あっ!・・あっ!・・・・・。」

慶が、指先を小刻みになぞる度に、睦美の声は大きく連呼した。
睦美は、襲いくる快楽に耐えきれず、身体を反らせ首筋を立てた。
その姿は、悩ましくも美しくもあり、慶の美的概念から見ても魅了するほどだった。
慶は思わず、壊れそうな装飾品を扱うかの様に、睦美の髪を何度もかきあげては、見惚れながら悦ばしていた。
そんな睦美は、自分を大事に思う慶が益々愛おしく思い、慶の頬に両手をかざして、何度も口づけを求めた。
二人は十分に悦びを分かち合っていた・・・・・。


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