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共犯ゲームU
【SF 官能小説】

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痛み分け-1

僕は矢崎さんと繋がったまま、向かい合っていた。
こういうのを対面位というのだろうが、こんなに近くで見るのも照れくさい感じがした。
僕は種明かしをすることにした。
「矢崎さんが、僕を嵌めましたから、僕も矢崎さんを嵌めました。ごめんなさい」
「なに? これのことを言ってるの?」
「実はここに入ってからω(オメガ)をつけたんです。だから今こうしているんです」
「そ……そうなの? どうりで、やりたくてしかたがなかったわ」
「だから痛み分けです。どうします。ご自分もω(オメガ)の効き目を証明したんですよ。それでも僕だけを生贄の羊にする気なのですか」
矢崎さんは考えた。そして僕から離れると服を着た。僕も黙って服を着た。
矢崎さんは白衣をはおりながら僕に言った。
「この続きはまたやろうよ。仕切り直しね。
それと、君……カオルさんを正式採用しょう。私の助手としてね。
但しこれからの仕事は相当やばいよ」
「ありがとうございます。
ところでこのω(オメガ)には催淫効果の他に心を解放する効果があるようですね。
それでなければ、あれほどの秘密は話さないと思いました」
「そうね。まさか、カオルさんを消すわけにはいかないから、一蓮托生ってことね。」
「ところで、本当にあの通りにするんですか?」
「まさか……かなり極論に走ったと思うよ。どこまでが本当か私の下で働いてみればわかるわ。でも、面白いわね。薬のせいだとわかったら、今でも効果があるはずなのに、もう正常に戻ったわ。
まだ膣の中がビクンビクン言ってるけれど、こういう感覚が初めてだからパニックになるのね、きっと。
そして自分の中で拡大解釈して欲情していると思い込むのよ。確かに感じるわね。
ω(オメガ)は膣内の血管を拡大させて筋肉の自発的痙攣を促す作用があるの。まるで膣の中に心臓があるみたいにね。だから処女でも膣快感を感じるようになる筈よ」
「ということは、イズミさんは薬のことえを知っていたからある程度制撫できたんですね。
それと、分かれば効き目がなくなる恐れがあるってことですよね。
いかにも自分が考えたゲームだと思い込ませることが大事で、種明かしをしてゲームを壊してはいけないんですね」
「その通り。ところでまだ心配なことがあるの? 浮かない顔をしているけれど」
「ええ、ちょっと……零してしまったω(オメガ)のことが気になって……」
僕はタカシのことが心配になっていた。家に帰って報告を聞かなくては……。
 


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