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美咲推し!!
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初めてのライヴ-6

「葵ちゃん、これからの予定は?良かったら一緒に何か食べない?」
麻里の誘いに、葵ちゃんは少し考えて
「お二人のデートを邪魔しちゃ悪いですから....ボクは帰ります!」
葵ちゃんは一旦帰りかけて戻って来た。
「あっそうだ!美咲先輩サイン下さい!」
「えっ?サイン?」
「そうです!」
「何言ってるの?サインなんて出来る訳ないでしょう!」
「そんな事言わないでお願いします!それに、そう思ってるのボクだけじゃないですよ!」
葵ちゃんに言われて見回すと私達の周りに人が集まっていた。
「トワイライト・ブルーのヴォーカルの方ですよね!私にもサインお願いします!」
私と同年代の女の子が話しかけて来た。
「ほら!先輩早く!」
葵ちゃんはいつ用意したのか鞄から色紙とマジックを取り出した。
「葵ちゃんへって入れて下さい!」
「う..うん....」
私は戸惑いながらサインを書いた[トワイライト・ブルー北原美咲]と....
「もう一枚お願いします!今度は、麻里へって....」
「えっ!?」
驚いている麻里に
「いらないんですか?美咲先輩のサインの二番目のものですよ!」
葵ちゃんは耳打ちした。
「いいの?」
葵ちゃんが頷くと
「ありがとう.....」
麻里が嬉しそうに笑った。私がサインを書いて渡すと
「大切にするね!!」
私に微笑んでくれた。
「本当はredのメンバーのサインをもらう為に持って来たんですけどね!」
葵ちゃんが私にそっと耳打ちした。
「redのメンバー知っているからサインもらって来ようか?」
私が小声で言うと
「ボクは美咲先輩を神押ししてますんで!遠慮します!」
葵ちゃんは聞いている私が照れる言葉を真顔で言った。
「それじゃ...これで....」
葵ちゃんが帰った後、何人かの私のファンだという人にサインや握手をした。
私のファンだという人達から解放された後
「ちょっとしたアイドルみたいだったね!」
「イヤだ!からかわないでよ!」
「何言ってるの!美咲は夢への第一歩を踏み出したんだよ!」
麻里に言われて改めて気づかされた。
「忘れないでね!美咲のファン第一号は私だって事....中学の時に一緒に演劇をやった時から....私は美咲の事....神押ししているんだからね!!」
「ありがとう!麻里!!」
私は麻里に抱きついた。



麻里と食事して帰ると、姉が帰宅していた。姉は私の顔を見るなり
「美咲!やったよ!!私達明日のステージに立てる事になったよ!!」
姉が嬉しそうに私に抱きついてきた。
「おめでとう!お姉ちゃん!」
少しさめたようにいうと
「他人事のように言わないでよ!美咲もメンバーの一員なんだからね!!」
「えっ!?言ってなかったっけ?私明日模試なんで学校に行かないといけないんだけど.....」
私は惚けてみた。
「えっ......ウソ......」
姉は言葉をなくしていた。
「ゴメン.....」
「なんとかならないの?」
「ムチャな事言わないでよ!いくらウチの校則が緩くても....一応は進学校なんだから....」
極端な話....赤点さえ取らなければ何をやっても自由だ。しかしウチの高校はこの辺では一番の進学校なので、さすがに模試をサボるわけにはいかなかった....
「本当にゴメン.....」
姉は慌てて電話をかけていた。




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