投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

あまこい
【学園物 官能小説】

あまこいの最初へ あまこい 70 あまこい 72 あまこいの最後へ

プロローグ-1

 プロローグ

 ジュンは徐に自分のズボンのチャックを開け、それを出した。

それは赤くそびえ立ち、気持ち悪い生き物に見える。エイリアンっぽくも見える。これ、私の中に入れるんだよね。

ジュンは腰で突くように私に迫る。

「先輩」

ジュンのその迫り方が、その求め方が怖く感じる。イヤだ、怖い。ジュンが怖い……

迫るジュンの顔は赤く火照っていて可愛く思える。でも、目が怖い、大きく見開くその目が怖い…ああ、私、処女じゃなくなるんだ。ジワジワと恐怖が胸に広がる。恐怖心とは裏腹に、ジュンは容赦なく迫る。私の秘部にそれが近づく。

じっと私を見詰めるジュンに、私は見詰め返すことが出来なかった。私はその視線から逃れようと、バス停小屋の外を見、目線を逸す。そこで私は気付いた。

雨、止んでる。雨が止んでる!

バス停小屋をカーテンのように包んでくれた雨が止み、外から丸見えだ。どうしよう、恥かしい……

ジュンの恐怖と、恥かしさが、私を襲う。どうしようもなくここから逃げ出したい気持ちに駆られる。

逃げたい。この状況を作ったのは私で、勢いでここまで来たけど、ダメだ怖い……

私は無意識にジュンのそれを手で掴んだ。

何やってるの、私。

ジュンの動きは止まり、戸惑う表情を見せる。私は彼に囁いた。

「雨、止んだみたいね」

「え」

何やってるんだろ、でも、もうダメだ。逃げよう。

「ジュンくん、残念だけど、童貞の卒業、お預けね」

「……!」

固まるジュン

「私、学校に忘れ物してたから行くね」

私はジュンに目も合わせず、乱れた服を着直し、バス停を出た。

バス停を出る際、私はジュンに捨て台詞のようなものを言った。

「今度、目屋村を案内してね、ジュンちゃん」

この言葉が私のジュンに対する今できる最大限の愛情表現だった。

私はその場を逃げるように立ち去り、嫌いな学校へと向かった。


あまこいの最初へ あまこい 70 あまこい 72 あまこいの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前