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あまこい
【学園物 官能小説】

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体育館倉庫-9

嫌だ、こんな所で、私の初めてが奪われるの……絶望が私の胸に広がる。
体育館倉庫のカビの臭いがヤケに気持悪く感じ、滑川の加齢臭より気持悪いと感じる。
嫌だ、こんな所で嫌だ、本当に嫌だ。
滑川の手は、私のお尻を揉むように触り、パンツの下に手を潜らせようとした。
ダメ、ダメ、ダメェェェェェ!
叫びたいけど、滑川に口を塞がれて叫べない、どうしよう、やめて!

「うぐぐ、がヴぇー」

ふさがれた口で叫んだけど、ダメだ。全然通じない。誰か助けて………

ガラガラ

突然、体育館倉庫のドアが開いた。私は目先をドアに向け、見詰めた。

「………何、しているんですか?」

女子だ。陸上部の女子だ。助けて。
滑川は陸上部の女子の声に驚きながら、ようやく私に絡みついた手を緩めて、口を離し、たどたどしく言う。

「これは、その………」

女子が呟く

「不純です、それに………」

女子は私の顔を睨んで叫んだ。

「それに、槙野さん、あなたやっぱり最低な方だったんですね!」

「え………」

陸上部の女子はそう言い放ち、体育館倉庫を離れていった。
私は気付く、この体勢、私が滑川を押し倒して見える。これじゃ私が滑川を……嘘………
呆然とドアを見詰めている滑川に、私はとっさに滑川から離れた。滑川は私を見詰め何も言わない、私は叫んだ。

「先生の勘違いです。私が先生を押し倒したんじゃありませんし、その、私は不純行為を誘ったわけじゃありません、絶対に違います、絶対に………
先生は最低です。
…も…もう私に近寄らないで下さい、出来るだけ話しかけないで下さい……」

私はそう言うと、体育館倉庫を抜け出した。


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