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リーマックス
【SF 官能小説】

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ジュン-5

その後膣が緩んだ後も私の性器は彼女の膣内と子宮内で渦巻き振動を続けた。
彼女は大きな声を出しているようだ。
それにしても彼女は筋力があるため動きが激しい。
私は体が離れるのではないかと恐怖を感じたほどだ。
だが、彼女が両足を私の腰に巻きつけて締め付けてきたときはその心配はないと思った。その締め付ける力は強く私のウエストは通常の半分になったのかと思われるくらいだった。
そして彼女は私の首もきつく抱きしめた。
通常一時間ほどかかるのに、何故か30分ほどで彼女の卵子は私の中に吸収された。
ただし今回の場合は卵子は新しい命にはならない。
新しい命、新しい肉体はすでにあるのだから、修理用エネルギーとして使うのだ。
ところが彼女の体は健康そのもので、治すのは靭帯一箇所と半月板だけだから、エネルギーの半分も使う必要がない。
でもそれでは詐欺をしているみたいで申し訳ないので、全身の靭帯に改良を加えるようにした。 
 通常、靭帯は一度伸びたら縮まないし切れたら繋がらない。
それが自動的に元通り縮んだり修復されたりするシステムを全身の靭帯に対してインプットした。
その指令を受けた命のエネルギーを持つナノ細胞が無数に彼女の子宮の毛細血管を通じて全身の血管を巡り始めた。
そして靭帯を見つけると修復機能をつけるように働きかけて行った。
問題の前十字靭帯は補助靭帯が溶けて消えてしまうまでにはしっかりと修復されるだろう。
かかっても一週間後には、彼女は最強の靭帯を全身に持つスーパー少女になっていることだろう。
と言っても、靭帯が伸びたり断裂してもすぐ自然治癒力で回復するだけの話しだが、彼女のようにスポーツによる怪我と隣り合わせの者にとっては、心強い体質だと思う。
こういう体質はDNA情報に書き加えられて遺伝して行くこともできる。
私達リーマックスはこういう人類の体質的改良にもずいぶん貢献して来たといえる。

私は主脳と生殖器を下腹部から頭部に戻そうとした。
ところが彼女が両足で私のウェストをしっかり絞めたまま固まってしまっていたので、ウェストのところで突っかかって戻れない。
私の体内はほぼゼリー状で体組織の移動が比較的自由なのだが、脳と生殖器まではこのままでは移動できない。
かといって脳をここで分解してばらばらに運んでしまう訳にもいかない。
私は足や腰の組織を上に移動させて彼女の腰枷?を下半身から抜け出した。
ロープの縄抜けも同時にしたことになる。
その後で、足腰の組織を元に戻し、主脳の位置も元に戻した。
ジュンは全身が鉄のように硬直していたので、私は心の声でリックスするように語りかけた。ほどなくジュンの体は柔らかくなり、目覚めた。

「疲れていないかい?着替えてシャワーを浴びた方が良い」

それに対してジュンは自分の足で立ち上がることで返事をした。
背筋を伸ばしてバスルームまで歩いて行くと、自分で服を脱いでシャワーを浴びていたようだ。
そして普段着に着替えるとバスルームから出て来た。
私は卵子摂取がこれほど短時間で済んだことも初めてだったが、儀式後に自分で着替えまでした娘を初めて見た。
スポーツをする娘というのは想像以上に体力があるものだ。
と思った途端、私の目の前でジュンは床に崩れ落ちた。
それまではスポーツ娘の根性と気力で着替えていたのだった。
モーテルは勘定を払うときも係りの者と顔を合わせなくてすむから楽である。
ジュンを負ぶって車に乗せると少し蒼い染みのついた白いドレスも紙袋に入れて彼女に持たせた。
クリーニングに出して青インクの染みだと言って取ってもらうのだそうだ。
そして家の近くで車を止めると彼女を負ぶった。
私は彼女を玄関前まで運ぶと家族に会うが嫌なので、チャイムを鳴らすと即逃げ出した。住宅からだいぶ離れてから、母親らしい声で『ジュン、どうしたの?』と呼びかける声が聞こえた。



ところで、私は少し前から、腕の方の副脳から警告を受けていた。
腕の副脳は主に感覚部門を担当するが、通常の感覚ではなく微細な音や匂いを専門に受信して、周囲に危険がないかどうかを探知する役割なのだ。
私の主脳での感覚は平凡な人間並みで特に優れている訳ではない。
聴覚や臭覚や触覚や視覚や味覚などもごく普通の鈍感な人間並みだ。
だが、同じ五感でも微細なものを専門に拾って、分析して危険が迫っていないかどうかを探知するのは両腕にある副脳が専門に担当している。
それによると、2種類の追跡者が付きまとっているらしいのだ。
1人は女性だ。
病院の面接室でジュンと会っているとき2度も邪魔に入った志田という週刊誌の記者らしい。
それが、ジュンの家に迎えに行ったときからモーテルに向かったとき、そこから出て来たときも、20mから30m圏内に付きまとっているらしい。
ということは、ジュンの方を見張っていたらしいのだ。
もう一種類は複数の男性らしい。
常にいるのは1人の男性で、他の者は交代して5人ほどが出入りしている。
これはなんとカレンと接触をした頃から付きまとっているらしい。
これらの情報は体臭とか足音の特徴などで判断するらしい。
私も腕の副脳をした頃は、そういう役割を担っていたのだが、どういう風にやっていたのかは覚えていない。
 


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