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Enfant Terrible―或る女の独白―
【ロリ 官能小説】

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-1

ある木曜日の夜。いつもより遅く帰宅した彼は自室にいるさやかを内線で呼んだ。
『さやか。ちょっといいか?台所に来てくれ』
『はい。おじさん、おかえりなさい』さやかが台所の入り口からちょこんと顔を覗かせる。
『急だが明日出張することになった。朝早く発って帰りは土曜日の朝だ』スーツ姿のままの彼はネクタイを緩めながら缶ビールを呷り、憮然とした顔でそう告げた。
『え…』
一緒に住むようになって泊りの出張は初めてである。
彼はさやかの戸惑いをやり過ごし、一つ一つ指差しながら『夕飯の準備はして冷蔵庫に入れておく。ガス台には手を触れないこと。全部レンジで温めるんだ。温かいものが飲みたかったらそれもレンジで温めなさい。明日はシャワーだけにして風呂には入らないこと。いいか?』淡々と説明した。
『…はい…』さやかは切なげな表情で彼を見た。その表情に彼の表情も緩んでいく。
『…そんな顔をするな。こんなでも一応サラリーマンだからな。いきなりだろうが出張は避けられない。学校のある日だから一人の時間も長くはないだろ』
『…はい…さや、大丈夫です』全く大丈夫ではないその表情に彼は思わず苦笑する。
『来い。もう寝よう』
その晩、彼はさやかをいつも以上に念入りに愛した。

彼の出張の日、さやかは一日中緊張している様子だった。下校時刻ぴったりに学校を後にした。沈んだ面持ちで家の鍵を開ける。
台所で牛乳をコップにつぐと自室に入り、パソコンを立ち上げ、ネットの動画にアクセスする。牛乳を飲みながら登録していた新着アニメを観る。だが、全く入り込めず、動画を流したまま書棚から本を取り出した。子供サイズのベッドに寝そべりパラパラとページを繰る。だがそれも頭には入って来ないようだ。
一人の時間をとてつもなく長く感じている様子だ。一体今までその日その日をどう過ごしていたのかわからなくなるほど全てが長く退屈なのだろう。一秒一秒がとても重く鈍いのだ。
さやかは早めにシャワーを済ませると、台所に行った。奥のダイニングにあるテレビを珍しく点けてみる。
冷蔵庫に用意してあった夕食を一つ一つ取り出して、レンジにかける。メインはさやかの好物のチーズと半熟目玉焼きの乗ったハンバーグだった。脇にいんげんと人参のソテーが添えられている。コンソメで薄く味を付けたピラフには犀の目状に切られたカラフルな野菜が目に鮮やかだ。温めるとバターの風味が鼻腔をくすぐる。おそらく彼こだわりの発酵バターを使っているはずだ。手つきのスープカップにはミネストローネが入っている。そこにすりおろしたパルミジャーノ予めかけらている。
洋食屋さながらの楽しいメニューをさやかは黙々とテーブルに並べてテレビを眺めながら食べ始めた。
だが大して食べ進まないうちに箸が止まった。さやかはため息をひとつ吐くと席を立って殆ど残った全ての器にラップを掛け、テレビを消して二人の寝室に向かった。
そこには布団が敷きっぱなしになっている。さやかの力では布団を押入れから出して敷くことは難しいと思ったのだろう。ぽつんと置かれたさやかの枕がいつも以上に小さく見える。
さやかはパジャマに着替えて大きすぎる布団にもぞもぞ入り込むと、顔の半分まで布団をかぶった。
だが、何度寝返りを打っても全く寝付けないようだ。さやかはむくりと起き上がり、押入れから彼の大きな枕を引っ張り出した。
そして、彼の香りの残った枕を抱いて顔を埋め、股に挟んだ。
『…おじさん…さやに…して…』さやかは腰を前後に振り、感じるところを彼の枕に擦りつける。腰を動かしながら手を後ろから回し、膣口を指で開いてかき回す。それでも足りないさやかは手を前に回して三本の指を更に奥に挿れる。懸命に擦ってみるが、満足には程遠いようだ。
『…とどかない…もっと奥…。…足りない…もっと強く…う…』さやかはとうとう嗚咽を漏らし始めた。
その時、玄関で音がして、重い足音が近づいてきた。しばしあってすらりと襖が開かれた。スーツの彼は寝室のさやかを見てふっと小さく笑った。


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