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〈不治の病〉
【鬼畜 官能小説】

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〈不治の病・其の二〉-23

『小便とか糞が着いた毛だろ?汚くてしょうがねえや』

「ん"う"!?んぐうぅ!!!」


毟るように掴まれた陰毛は、手慣れた鋏使いで根元から刈られ、ジェル状のシェービングクリームを塗りたくられて剃刀をあてられた。
それは安全なT字剃刀ではなく、床屋や美容室で使用される剃刀そのものだった。


『ちょっとでも動いたら血塗れだからな……分かったか?』

(い……嫌……嫌…だ……)


ギラギラと冷たく輝く刃物に脅され、麻衣は微動だにせずにされるがままにしていた。
オヤジは性器の肉を摘んでは指先で確かめ、神経質なまでに陰毛を駆逐していく。
性器が終われば肛門にまでも剃刀をあて、器用に体毛を剃り落としていく。
好きこそ物の上手なれの言葉通り、このオヤジは根っからの変態である事に疑いはないし、常習的に“このような”行為を行っている事は想像に難くない。
麻衣の性器は幼児のような姿に退行して無毛の膨らみに堕ち、肛門も産毛すら失われた更地と化した。
手術前に患者は体毛を剃り落とされるものだが、看護師の麻衣が患者の手で剃毛を施され、“その為”の準備が完了させられたのだ。


『流石だなぁ…ザラザラしたトコ少しも無いな』

『ガキみたいにツルンツルンだな。ザマあねえや』


滑らかにさせられた股間に触れ、患者達はオヤジの手腕に感心の言葉を吐いた。乳首を異常なまでに勃起させられ、体毛までも剃り落とされた麻衣の心痛を理解出来る者は、この部屋には存在しない。



『コイツのケツの中見たか?糞が詰まって汚い穴だ……綺麗にしないと使えんよなあ?』

「!!!!」


麻衣には、今のオヤジの言葉の意味が理解出来なかった。いや、しようとしなかったのだ。

瞼を捲られた破壊された顔。その剥かれた眼球に映し出されたのは、見た事の無いガラス製の器だった。
ペットボトルを半分にしたような大きさで、底が丸くなっている。
その底の真ん中には突起状に飛び出ている穴があり、上部にはバケツなどのような金属製の取っ手が着いていた。


(な…何するつもりよ?もう充分でしょ……?もうやめてよ……)


ギョロギョロと麻衣の瞳は恐怖に泳ぎ、“何か”の準備を進めている患者達の姿を追う。
……点滴を架けるのに使うスタンドが、麻衣のベッドの横に置かれ、丸底の突起物には透明なチューブが繋がれた……そのチューブが自身の股間に近付いてくるのを見た瞬間、麻衣は先程のオヤジの言葉の意味を理解した。


『本当はグリセリンとか使うらしいけど、オマエにはコレで充分だな』

「!!!!」


オヤジが手にした物は、焼酎を割る時に使う炭酸水。かなり大きなペットボトルで、キャップを緩めると、炭酸の抜ける音が部屋に響いた。



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