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〈不治の病〉
【鬼畜 官能小説】

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〈不治の病・其の二〉-12

『フホホホ……この元気な脚も縛ってあげようね』

(テメ…し、縛るんじゃ……やめろよぉ!!!)


足首や膝を掴まれても尚、ジタバタと暴れる諦めの悪い両脚にも麻縄は巻き付き、ふくらはぎと太股を纏めて締め上げ、その畳まれた脚の間に余り縄を通し、巻き付く縄を束ねるように縛る縄を巻いた。
それは縄の緩みを防ぐ為に施される閂縛りと呼ばれるもので、麻衣の胴体と二の腕の間にも施されている。


『へへへ…これで逃げられねえな』


数人の男達に抱えられ、しかも抵抗をしている状態であっても、このオヤジの緊縛は完璧と呼べた。
通常であれば、縛られる側の女性の協力が得られなければ、満足な緊縛は難しいものだが、それでもそつなく熟せたのは、やはり経験の成せる技であろう。
人は一人一人違うものだが、このオヤジからすれば、麻衣も縛られる為に存在していた今までの牝と変わらないと言う事か……。



『その真ん中のベッドに置いてくれ。“終わらせる”からさ』

「もおぉ!?もごおぉ!!!」


亜矢が姦されたベッドの上に、今度は麻衣が乗せられた。いや、亜矢だけではない。あの新人ナースも……喰われる為に選ばれた新鮮な肉を得た悦びに、ベッドはキシキシと笑い、俯せに置かれて藻掻く麻衣を嘲笑う。
マットレスは起き上がって逃げようとする動きを打ち消すように、フワフワと伸縮して麻衣を逃がさない。


(あ、アッチ行けよッ!!来るなよぉ!!)


カメラを構えた数人の患者達と、麻衣を取り押さえる患者達。
麻衣は仰向けに返され、脚を束ねる固縛縄に、またも麻縄が結ばれた。
膝と足首、それぞれに結ばれた縄はベッドの下を通されて、もう片方の脚に絡む縄に通された。
更に膝に追加された縄は、パイプ状のベッドボードにも通され、両手首を極めた縄の余り縄は、足元にあるパイプ状のフットボードに連結された。
膝は頭の方向に引き上げられ、上半身は下半身の方向に引き下げられる……麻衣はMの字に脚を曲げたままでベッドに結わえつけられた。

[変形蛙解剖縛り]

そう呼ばれる緊縛は、女体を美しく歪ませ、これ以上ないくらいの無防備な姿勢をとらせる。
ナース服は捲れ上がり、白いストッキングからベージュ色のパンティーも透けて見える……麻衣の肉の芸術が、遂に完成させられた。

手足の自由は無く、声さえも奪われている。
絶体絶命の窮地に立たされた麻衣に、絶対的優位を手に入れた患者達の視線がへばり付く。


『前の女より胸はデカいですね』

『ケツもブリンブリンだな。穴もデカいのかねぇ?』

『田舎臭い顔してるけど、素朴なカンジでイイですね』


必死に逃げようとしている麻衣に浴びせられるのは、今まで聞いた事のない蔑みの言葉だった。
女性を物扱いし、品定めでもするかのような言い方は、麻衣の神経を逆なでして怒りの感情を焚き付けた。芋虫のように身体をくねらせ、その最中に見せる鋭い眼光は、麻衣の生来の気の強さを剥き出しにしたものだ。
先程の患者の悪戯で見せたあの一喝は、その欠片なのだ。



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