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どうして....好きになってはいけないの?
【純愛 恋愛小説】

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優羽の気持ち...舞姫の思い...-3

「優羽?」
「あっゴメン....別にこれといった理由はないんだ....強いて挙げれば....一人暮らしをしてみたかったからかな.....」
「そうなんだ...優羽は料理も上手だし....大丈夫だよね.....」
両親が共働きのために家事を二人で分担していた。といっても家事全般が苦手な舞姫に代わって、殆ど優羽がこなしていた。
「姉さんも少しはやったほうがいいよ!お嫁に行っても困らないように!」
優羽は少し意地悪を言ってみた....
「別にいいじゃない?」
「そんな事言ってるとお嫁さんにもらってもらえないよ!」
「えっ!?優羽がお嫁さんにしてくれるんじゃなかったの?」
「姉さん?」
「だって約束したじゃない!」
舞姫は右手の小指を立てて見せた。優羽は舞姫が覚えてくれた事が嬉しかった。
「優羽...あの時....私のお嫁さんになれないってわかって泣きそうになってたもんね!」
「姉さん!!」
優羽は少し強めに言った。
「ゴメン!ゴメン!冗談よ!ワインを飲んだせいか眠くなってきたから....もう寝るね....オヤスミ優羽!」
「オヤスミ...姉さん....」
優羽は舞姫がリビングを出て行った後暫く考えていた。舞姫に自分の思いを告るべきか....あの日からずっと考えている....答えを見つけられない難問....どれくらい考えていたのか....時計を見ると日付が変わろうとしていた....
「俺も寝るか....」
優羽は独り言を言ってリビングを出た。


階段を上がり舞姫の部屋の前を通った時、優羽は思わず舞姫の部屋のドアをノックした。舞姫からの返事はなかった....
(何をやってるんだ!俺は!)
優羽はそう思いながらも舞姫の部屋の前から動けなかった....
「姉さん...起きてる?」
優羽は小声で話しかけた......
「もう寝ちゃっているよね......」
舞姫からの返事は返って来なかった.....
(何をするつもりなんだ?早く寝ろ!)
優羽の中のもう一人の優羽が話しかけた....しかし優羽はその場所を離れられなかった....
「姉さん...聞いてないから言ってしまうけど....俺の好きな人って....姉さんなんだ....」
答えを見つけられなかった難問の答えがあっさり見つかった....
「姉さんの事...家族としてではなく....一人の女性として....好きなんだ....」
優羽はこのまま何も言わないでいると、精神のバランスを崩してしまう....そう感じていた....しかし舞姫に直接告る事は出来ない....だから....こんな方法を無意識に取ってしまったのだろう....優羽は静かに続けた....
「こんな俺の事...おかしいと思うよね....軽蔑するよね....そんな事わかってる....だから....こっちの大学を受けなかったんだ....姉さんの事を忘れるために....姉として見る事が出来るように....俺にはそれしか思い浮かばなかったから......」
いつの間にか優羽の目から涙が零れ落ちていた....
「姉さん.....どうして....姉さんの事....好きになってはいけないの....教えて....姉さん....」
優羽は右手で涙を拭うと、もう一度呟いた....
「姉さんの事好きです.....誰よりも愛しています......」
優羽はそう言って舞姫の部屋の前から離れた....


優羽がベッドに入って寝ようとした時、携帯にメールが届いた....舞姫からのメールだった....


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