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いじわるユリ・志保里の恋
【同性愛♀ 官能小説】

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全一章-4

美佐とディズニーシーへ行きました。
私はこういう遊園地あまり好きじゃないんですけど、美佐に付き合ったのです。
「ホラホラ、もう志保里目当に軟派しようとつけてくるヤツらがいるよ」
美佐が耳打ちしました。

「ヨウヨウ、君たち学生?」
「・・・・・」
「大学かな? 高校生かな?」
「幼稚園のネンチョウさーん」
「それはねえだろ」
「だって、こんな遊園地に来るんだモン。幼稚に決まってるジャーン」
「マアマア、冗談はさておいて、フライングカーペットとか一緒に乗ろうよ」
「その、とかってヤツはどれ?」
「フライングカーペットにっ!」
「あたい、ミッキーマウスに乗りたーい」
「そんなもん、乗れるかよ」
「美佐は?」
「ミニーでいい」
「乗れねえって!」
「じゃあ、あの火山の噴火口から君たちと一緒に飛び降りてミターイ」
「おい、こいつら頭やべーよ、イコイコ」
二度とディズニーシーなんか行きたくありません。
こうしてますます男が嫌いになっていったのです。

勿論女性には優しいです。
お弁当の後、屋上でひとり春風を楽しんでいると、
家庭科の先生が横に立ったんです。
顔は日中見られないほど悪くないんですが、
色が黒くて、意地悪で、点数が辛くて、教科書的で杓子定規で、
みんな<サトイモ>って呼んでいるんです。
38才独身、もらい手なしの女性です。

「志保里さん。野球部の鬼塚顧問とっちめたそうね。聞いたわよ」
「何のお話でしょうか」
「校長室の出来事よ」
「私が鬼塚先生にいじめられて泣いたって話ですね」
「あら、話が違うわね」
「ホントですよ。ネチネチと叱られたんですもの」
「まあ、そうだったの。可哀想に・・・今度先生が鬼塚をやっつけてやるわ」
「ありがとうございますセンセ。私、そういう優しいセンセ好き」
「うれしい! 志保里からそんなこと聞くと・・・言っちゃおかな」
「何ですか?」
「あなた・・・Sなんでしょ?」
「S?」
「シスターのSよ」
「修道院には入っていませんけど」
「そうじゃなくて、ビアンでしょって」
「どうして分かったんですか?」
「私がそうだから分かるのよ」
「センセ、トレビアンなんですか?」
「そうじゃなくて、百合族。あなた、家庭科の成績は悪いけど先生好きなのよ」
「でもセンセ、私18才ですよ」
「だから何?」
「そんな誘い方、未成年無理矢理身体略取横領防止条例に違反しますわよ」
「だから何?」
「私、か弱い18才ですのよ。センセの方が立場が上なんですよ。逆らえないからセクハラで訴えますよ」
「訴えたいんならどうぞ。恋に上下の隔ても年齢の隔てもないのよ。民事不介入よ」
「民事不介入って、そういうのも入るんですか」?」
「よく知らないけど、恋の話は猫も喰わないっていうでしょ?」
「センセって無茶苦茶なんですね。無茶苦茶、嫌いじゃないですけど」
「志保里が好きなの。この年でおかしいと思うでしょ。でも、恋してしまったの。あなたの足に」
「足がお好きなんですか?」
「あなたの足だからよ」
「私の足と他の子の足と、どう違うんですか?」
「あなたの足は、みんなと違うのよ」
「大根みたく白いからですか?」
「それもあるけど・・・そうじゃなくて、足じゃなくて、あなたが好きって言ってるの。その美しい足で、私のオッパイを踏んでくれないかしら」
「麦踏みは知ってますけど、里芋も踏むんですか?」
「サトイモ?」
「先生のオッパイって、足のツボを刺激してくれるんですか?」
「お願いだから、足から離れてくれない? 志保里に私の顔を跨いで座って欲しいのよ」
「先生の顔って便器なんですか?」
「どう言えば分かってくれるのよ。あなたが好きなのよ」
「センセって、どMなんですか?」
「そうなの」
「SときてMなら、次はLですね。センセの何がLなんですか?」
「だから・・・私の部屋に来てくれたら、そのLを見せるから・・・じゃなくって、赤点を消してあげるわ」
「取引ですか?」
「そうよ。2ポイント加算するわ」
「私の足って2ポイントの価値しかないんですか? 黒より赤の方が好きですから今まで通りで結構です」
「お願いよ。私の部屋に来て」
「あの私、病気持ちですのよ。Aの複数形の陽性反応が出てるんです」
「・・・・・!」

こうしてやんわりと、遠回しにあきらめてもらいます。
嫌いな相手が女性だと、傷つけたくないんです。
告白しますけど、私、自分が好きなんです。


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