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不格好なチョコレート
【青春 恋愛小説】

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不格好なチョコレート-4

その後すぐに千春に電話した。
「千春!聞いて!聞いて!来栖君が私の事、麻衣って呼んでくれたの!」
千春は呆れたように
「そんな事で電話してくる時間があったらチョコなんとかしたら?」
「チョコなんてどうでもいいの!」
「どうでもいいって....あのね....」
「そんな事より続きを聞いてよ!来栖君が私の事好きだって言ってくれたの!!」
「本当?良かったね!!」
「うん!」
「麻衣!浮かれるのはわかるけど....それならなおさらチョコなんとかしなさいよ!」
「えっ?でも...来栖君は形じゃないって....」
「バカッ!来栖君はそう言ってくれるに決まってるでしょ!麻衣が来栖君の彼女になるんだったらそんなわけにはいかないでしょ!」
「そうかな?」
「あたりまえでしょ!」
私の気持ちはあっという間にブルーになってしまった.....


二日後....
「形じゃないから....気持ちだからね....」
そう言って不格好なチョコを口に運んで
「味は...美味いよ!」
って笑う来栖君の横で
「来年はまともなの作るから.....」
って引きつった笑顔を浮かべる私がいた.....


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