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冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2
【ファンタジー 官能小説】

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猫蜘蛛?蜘蛛猫??-5

本堂の襖がサァーって開いて。
わっ!白ジャケットに白パンツの鵬蓮さん。
軽くウェーブしたセミロングのカツラまで被ってる。

して…みんなをジロッて見回した鵬蓮さん。
「事件だから」
…だってぇ。
すっかりボスになり切ってるよぉ。
ってか鵬蓮さんまでコスプレ!?

けど…事件なんだ!
この行き過ぎ感溢れるコスプレ大会をいつの間にか受け入れちゃう僕。
何でも素直に受け入れちゃう…ってのは。
僕の長所さ。
「で?ボス…事件とは?」
ちゃっかりしっかりボスって呼んでるし。

「使い魔が放たれみたいなのよ…だからパトロールよ。木元は私と来て」
鵬蓮さんてば物真似してる。
ときおり、お茶目さんになる人だよね。
けど…木元?
ってな感じで振り返ると。
「わっ!はやっ!」
いつの間にやら着替えた貞ちゃん。
アーミージャケットにデニムのパンツ。
ボサボサ頭で大きなカバンを肩から下げてボォォッて立てる。
この雰囲気…見事に木元だ。

って事は僕は片桐?
年から考えたら花形?
なんてすっかりノリノリで…。
「ボス…僕は?」

「山むーはお菊さんと一緒に決まってるでしょ」

あら!?
ガクッとなりそう僕。
いやさ…お菊ちゃんと一緒ってのは大満足だけど。
山むー…ってのが。
せめてケンコバの役にしてよぉ。
なんて思ってる僕の前に。

満面の笑みでヒョイって周り込んでくるお菊ちゃん。
「さぁ…参りましょう」
っていつの間にか、お菊ちゃんも咲さんスタイルに戻ってんじゃん!!

けど…そんなこんなでパトロールに出発だってばさ。


パトロールはまるで久々のデート。
「お寺での合宿は楽しい?」
お菊ちゃんの手を握り歩く僕。
サダニシュウジが放ったのかなぁ。
使い魔の事なんて頭の隅っこに行っちゃてるみたい。

「はい!夜は貞ちゃんと鵬蓮さんとほらあ映画なる物を見たり」
楽しそうにニコニコと笑うお菊ちゃん
「からおけなる物をしたり大変、楽しゅうございます」

わ!いいな!そんな事してんだ!
僕も今度、泊まりに行こうかなぁ。
けど…幽霊さんがホラー映画見るって…。
「ホラー映画怖かった?何を見たの?」
興味津々の僕。

「この前に見た『呪○』が大変恐ろしゅうございました」
思いだしたように身震いするお菊ちゃん。

可愛いぞ!ホラー映画を、しかも『○怨』を怖がる幽霊さん。
メチャクチャ可愛いぞぉ!!
「お菊ちゃんは可愛いねぇ」
んな僕の言葉を。


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