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とある夫婦のカタチ
【若奥さん 官能小説】

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麻生家 肉食な嫁-1

「オレ、絶対に凛だけは嫁にしたくないわ。」

職場の倉庫の片隅。服をつけたまま絡み合う2つの影。女の背後から激しく突き上げている男が耳元で囁く。

「この状況で言う必要ありますか、それ?」

漏れそうになる喘ぎ声を必死にこらえながら、どこか冷静な頭で女は男に尋ねる。

「この感度のいいカラダを毎晩好きにできる、っていうのは魅力だけどな。凛のダンナが羨ましいよ。」

動きを緩めながら腰を抱いていた腕を解くと手のひらを滑らせ服の上から胸を弄り始めた。

「あんっ。いっぺんに刺激しないでってば。何も今、夫の話なんてしなくても。んあぁんっ」

一旦緩められた攻撃が再び加速され、耐えきれずに声が漏れる。

「ほら、そんなイヤらしい声出したら誰か来ちゃうかもよ。それとも声ガマン出来ないならこれで終わりにする?」

意地悪く囁く男も、言葉に反応した女のカラダが作り出す予想外の動きに限界を感じている。女は男の言動からそれを感じ取る。

「やめないで…ガマンするから。」

壁に両手をつき、男からの攻撃に耐えるべく支えていたが、それを片方の手だけで支える体勢にかえ、空いたほうの手で口を塞ぐ。

「全く。どうしようもなくエロい奥さんだな。でもそんな凛がたまらなく好きだよ。」

…好き、だなんて夫から最後に言われたのはいつだろう。穏やかで淡々とした夫の顔が一瞬脳裏をよぎるが、一瞬で消えていく。

「私も聖さんが好き…」

…ううん、私もあなたを夫にしたくないわ。あなたとのカラダの相性は最高にいいけれど。好きなのはあなたではなくあなたのカラダ。あなたとする行為。あなたが私に与えてくれる快楽。わかっていてもより深い刺激を求めて男を満足させる言葉が口をついて出る。

「オレとダンナとどっちがいいの?」

調子に乗った男の問いに迷わず答える。

「聖さんがいい。聖さんとじゃなきゃイヤ、ねぇお願い。もう…」

そう。セックスするならあなたとがいい。自分が気持ち良くなることよりも、私が気持ち良くなることを優先してくれるあなただから。私のカラダを誰よりも知り尽くしているあなただから。男は満足そうに女の名前を呼びながらもう一度動きを加速させて女を絶頂へ昇りつめさせてから自分も果てた。


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