SM地獄(1)-8
(あぁ・ぅ・・ぅ・)
虚しい喜美子の呻き声が聞こえた。
喜美子の膣にはソーセージの先だけが、かろうじて覗いているだけで、
あとはスッポリと入っていた。
喜美子の膣に挿入されたものは、まるで彼女の尻尾のようである。
(人間のやることじゃないわ、それも家族で・・何と怖ろしい)
この異常な光景をみつめながら由紀恵は呆然と立っていた。
驚きの為、腰が抜けそうだった。
(これは家族じゃない、私が守ろうとしている家族はこんなものじゃない)
由紀恵の眼からは涙が溢れて流れ、頭は混乱していた。
だが、彼女の身体は熱かった。興奮していた。
自分の身体が感じ、濡れているのも知らずに。
由紀恵のその姿を、裕次はじっと冷ややかに見つめていた。
だが、そのセレモニーは序章に過ぎなかった。
この後に、家の主人の健吾の愛人や、夫人の喜美子がこの家に来る前の出来事、
更に冷たい裕次を慕う彼の幼なじみの少女等・・
この家族を取り巻く、狂気に似た人々の妖しい世界が展開されるのを
まだ家政婦の由紀恵は知らなかった。