Crimson in the Darkness -再会-U-2
「…………」
赤い癖っ毛は肩よりも長く伸びていて、背も伸びたか。顔立ちも大人びた感じがする。2年前とは全く違う。
そう感じながら、足を進めて近付くと、リーは更に表情を強張らせ、口を開き始めた。で、出た言葉が……
「バカアーク!!」
コレだ。案外変わってないかもな。しかも、全力で走って逃げた。
拒絶されるのは解ってたし、今さらながらに傷付く気もない。焦っても仕方がないけど、ただ少しは話をしたい。そう、思う。
***
「何やってんの? ひとの家の前で」
リーを取り敢えず追ってみたけど、振り返りもせずに家に駆け込みやがった。どうすべきか、思案してるとさっきの男が家から出てきた。
「…………リー、帰ってるだろう。話がしたいって伝えてくれないか?」
「…………あんた、誰だよ?」
黒髪に琥珀色の目、結構端正な顔だとは思うが、目付きの悪さがそれを相殺してる気がする。
初対面で不機嫌そうな顔で睨み付けてくるのはいただけないな。