双星の魔導師-9
「ア〜〜ス〜〜」
気だるい休みの朝に、地獄から湧き出るような声で呼ばれたアースは驚いて飛び起き、部屋の入り口に目を向ける。
「……リン?!」
ここに居るはずのない人物にアースは自分の目を疑う。
「ん〜…どぅしたのぉ〜?……っきゃあっ!」
アースの横で寝ていた女性は入り口に般若の形相で立っているリンに気づき慌てて布団に潜った。
「ごぉめんなさいねぇ〜お嬢さん……ちょぉっとこの男と話があるのよぉ〜席外してくれるかしらぁ〜?」
「は…はいっ!」
怒りを我慢している低〜い声に、女性は大急ぎで服を身につけ部屋を出て行く。
「なんで……」
いまだに呆然としているアースにリンは詰め寄り怒鳴りつける。
「1ヶ月も帰って来ないってのはどぉゆう事よ!?覚悟はできてるんでしょうね!!」
「いやっ…待て!話せばわかるっ!落ち着け!」
何年立っても、結局リンにとって自分は魔力提供者以上には成り得ない、とわかったアースは忙しさにかまけて魔力提供をさぼった。
気持ちの整理がついたら帰ろうと思っていたのだが、リンは気が短かった……
「縛!」
素早く魔法陣を作り上げたリンはそれでアースを拘束してゆらりと歩み寄る。
「……ひと月分…搾り取ってやるわ……」
目が据わってる。
生命の危機を感じたアースは魔法陣を解こうとするが、魔法陣に関してはリンの方が上手で解除には集中力が必要だ。
…が、こんな状況で集中出来るはずもなく、あっさりとリンにのし掛かられる。
「知ってるぅ?男の魔法のボタン……」
「いっ……?」
リンは囁きながらサワサワと指を滑らし、アースの臀部を撫で回す。
意図に気づいたアースはサァッと青ざめた。
「いやいやいやいや…それはヤバいんじゃねぇかな〜なんて思われるんだが……」
冷や汗をダラダラ流すアースに、ふっふっふ、と含み笑いをしながらリンは肛門の方まで指を動かした。
「マジでや…っ!!」
…めろ、と言葉を繋げる前にリンの細い指が中へと侵入する。
「んふふふふふ」
「い……てっめ……」
排泄口内で蠢く指にアースは顔を歪ませ歯を食いしばる。