〈美味なる者〉-1
『使い込まれて……ますます具合が良くなってきたなあ……』
『餌喰って糞してチ〇ポ突っ込まれて、最高の生活だろうが?ああ?』
拉致から数日。
あの部屋で、萌は凌辱の限りを受けさせられていた。
罵倒、強制排泄、輪姦……とうに羞恥心は粉々に砕かれ、自ら死を選ぶ気力すら失われてしまっていた。
「ふは……ハア…ううッ……」
ホールギャグは外されており、言葉は自由に使えるはずなのだが、萌の口から漏れるのは、言葉にならぬ吐息と呻きのみ……それはそうだ。言葉の無意味さを叩き込むように男達は輪姦を繰り返し、心の中で愛しい恋人への助けを繰り返す中、体内へ絶望の白濁液を注ぎ続けたのだ。
男達の咀嚼した食物を萌の口の中へと無理矢理に押し込み、ミネラルウォーターで胃袋に流し込む食事で《命》を繋ぎ、下半身の二つの〈穴〉に、新鮮な《命》を射出する非道。
冷徹な欲望の為に生かされ、その命を削り取られながらも肉体を利用される様は、家畜となんら変わりない。
『あ〜あ、スッキリしたし、糞でもしてくるか……』
この凌辱の首謀者は萌を姦し終えると、満足げに部屋から出ていった。
仲の良い小太りな男も、少女のデータ収集マニアの長髪男も、姦し疲れたのか部屋の隅で眠りこけていた。
『………おい…』
萌と下半身を結合させた一人のオヤジが、小さな声で他のオヤジに声を掛けた。
そして長髪男の脱ぎ捨てた衣服を指差し、目配せをしていた。
そして声を掛けられたオヤジは、その衣服のポケットをまさぐり、中を探った。
『あったぞ……』
それは長髪男の所有する携帯電話。
おそらくは、その中には美少女のデータが記録されているに違いない……萌の話を持ち掛ける前に、長髪男が携帯電話の画面をチラリと見ていたのを、仲間のオヤジは見逃さなかった。
『ドコだ?ドコに隠してる?』
『ま、待て……あった、コレだ』
そのデータは、メールの未送信BOXの中に収められていた。
名前、住所、年齢、身長までも記入され、およその生活リズムまでも書き込まれていた。
『早く何人か選んで書き取れ』
『ちょっと待て……ランキング別になってるぞ……』
そのデータの中は、トップアイドルからJrアイドルへと続き、あとは素人の学園のアイドルと思われる無名の少女の名前が羅列されていた。
その数は異常と呼べるほどで、どれから選ぶか迷うくらいに、より取り見取りだ。