〈美味なる者〉-16
『乳首もピンクじゃないんだ……』
『でも、乳輪は小さくて可愛いかな。まあまあじゃない?』
「〜〜ッ!!!!」
裸にされて、その身体を批判される屈辱に、紗季は涙を流す瞳に怒気を込めて睨んだ。
レイプに及ぶだけでも許せないというのに、自分の容姿を棚に上げ、言葉の暴力で傷付けてくるオヤジ達に、紗季は怒り心頭に達していた。
(あ、アンタ達なんかに……ふざけんなあ!!)
心の中で罵倒し、更に一人一人を睨みつけ、この卑劣な男達には負けない意思を示した。
まだ少女とは言え、女性としての侮辱を受けて黙っているほど、紗季は弱くない。
例え手足が縛られ、何一つ出来なくても、紗季は抗う事を止める気などさらさらない。
……と、一人のオヤジが紗季の机の中から鋏を取り出し、紗季の股間の前に座った。
『こんな毛が生えてたらイメージと違いますよね?剃りますか』
「!!!!」
紗季は耳を疑った……それはどう考えても変態的な行為だ……。
『風呂場に紗季パパの使ってる剃刀とかあるかも?俺が探してくるよ』
一人のオヤジは嬉々として部屋を出て行き、そして直ぐに帰ってきた。
『電気剃刀がありましたよ!これなら楽に出来るな』
オヤジが手にしているのは、真四角に近い形をした新品の電気剃刀。
中々に高価な品物のようだ。
スイッチを入れると勢いよくモーターが回る音がする。充電もしっかりとしているようだ。
「ぐむ"ぅ"ぅ"!!む"〜〜ッ!!!」
近付くオヤジ達を視界に捉え、片っ端から睨んで声を荒げて凄むが、そんな事を気にするオヤジなど一人もいなかった。
束ねられた手首と膝、その麻縄を掴んで股間を更に拡げ、紗季の頭部を抱えるように座り、その視界から股間が外れぬように髪を握った。
『今から可愛いオマ〇コに戻してあげるからね〜』
「ん"む"ぅ"ぅ"ぅ"!!!」
何本かの陰毛が摘まれ、そのまま引っ張られながら地肌のギリギリから切られていく……あまりの恥辱に目を閉ざそうとしても、オヤジの指が紗季の瞼を無理矢理に開いている……刈られていく股間の先に、楽しそうなオヤジの顔があり、その上からは、もう一人のオヤジがカメラを回して撮影している……発狂しそうになる光景に負けまいと、紗季はオヤジ達を睨むが、その視界は涙でぼやけていった。