EP.5「な、なんですと?!」-7
(・・・・・・っ)
鼻と、唇が触れた。
一瞬何が起きたのか分からなかったけど、唇にかぶさる柔らかい感触で、分かった。
そうか。だから家に呼んだのか。積極的だったけどここまでとは思わなかった。
初めて味わうキスが終わり、高梨さんは唇をそっと離す。
「あのね、私、お母さん達から今夜はいないって聞いた時、もう今日しかないって思ったんだ」
いつも明るい彼女が、今にも消えそうな声で、畳み掛ける様に呟いている。
その時から俺とこうするのを待ってたんだ。
直前までそんな素振りを見せなかったけど、それは俺が鈍感だから気付かなかったのかもしれない。
自分で言うのもなんだけど、結構エロい方なんだが・・・
今日しかない、というのはつまり、キスだけで終わらせないという事か?
高梨さんに股間に触れられ、柔らかく温かい手の中でむくむくと大きくなっていく。
「・・・緊張してる?」
喉が潰れそうなくらい脈打って喋れず、震えながら頷いた。
すると高梨さんは片方の手で俺の右手を掴み、自分の胸に触れさせた。
「ほら、一緒だね」
手の平に伝わる、柔らかさのすぐ向こうで早打ちしている心臓。
自分からしてきたので何ともないと思ってたけど、高梨さんは耳まで真っ赤になっていた。
さっき借りた映画は以前見た事があると言ってたが、ラストのキスシーンでこうするのを考えてたのかな。
「・・・いい?」
高梨さんがチャックを下ろしてきた。
本当はまだ見られたくなかったが、今更その指を止められない。
「うわっ」
まだ下着に包まれているそれを凝視して、口を開いたまま固まっている。
ね、姉ちゃん以外の人に自分のものを見られる時が来るなんて思わなかった。
まだこれからしようとしてる事が何なのか分かっていないのか、或いはまだ準備が出来ていないからだろうか?
・・・いいのか、このまま高梨さんとエッチしちゃっても。
すぐ傍に好きな人がいるのに、まだ戸惑っている自分が理解出来ない。
やればいいじゃないか。高梨さんだってそのつもりなんだし、寧ろそうしないと恥をかかせてしまう。
何で躊躇う必要がある?
これはチャンスなんだ。早く、高梨さんを押し倒しちゃえ。
もうガチガチになって破裂しそうなくらい痛い。我慢出来ないはずなんだ。
緊張して身動き出来ないのは初めてのせいだろう、きっと。
「あ・・・っ!」
高梨さんが包んでいた下着を除けて、直接それに手を添えてきた。
姉ちゃんと風呂に入ってた頃はよく触られたが、全然気持ち良く無かったし、いつも強く触るので痛かった記憶しか無い。
でも、軽く指先が触れただけで玉袋が一気に縮み上がりそうになった。
それも好きな人の手だと思うと、余計に嬉しくなる。