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イート・ミー!
【コメディ 官能小説】

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イート・ミー!-11

「佐藤もうバッキバキじゃん……いただき」
悪戯めいた声で日出は下着を下ろし、既に勃っていた俺のものを舐め上げた。
「っ」
「あ、びくってしたー。ね、気持ちいい?」
気持ちがいいに決まっている。俺は唇を離すと、促すように日出の頭をぐしゃっと撫でた。
「ああ」
日出は俺のものを咥えると、口をすぼめて唇でもって扱きだす。溜まっているから、そんなことされたらすぐにイっちまう。俺は自分に与えられる快感を誤魔化すように、左右に立つふたりの愛撫に専念することにした。
「舐めて、いーい?」
髪の長い方が、そう言いながら俺のシャツのボタンを外した。
汗ばんだ肌に手を這わせ、首筋にキスを落とす。
「部活してないのに、すごい腹筋」
驚くように言った彼女に、俺はくっと笑った。
二十年前は痩せていたと言う親父の腹を見て愕然した俺は、毎日の腹筋背筋のトレーニングを習慣にしている。
しかしそういう彼女達も運動をしているだけあってかなり引きしまった身体をしている。それでいてこんなに胸がデカいのだから始末が悪い。あいつと、同じだ。
「佐藤くん、エッチな声出して……?」
髪の長い彼女が笑みを浮かべ、俺の乳首に吸いついた。びくりと俺は身体を振るわせる。不本意だが、あいつに開発されたここは舐められれば感じてしまう。
「それはこっちの台詞だ」
強気に答え、俺は乳首を吸ってくる彼女のスカートの中に手を入れ、もうひとりの彼女の腰を引き寄せてその乳房に吸いついた。
「あ、んぁ……やん……!」
「はぁん……いいよぉ、そこ……っ!」
嬌声が響く。こんな部室で女三人相手にするなんて、まったくどうかしている。しかし俺の限界を超えた性欲は、そんな異常を判断する思考さえも奪う。
「はあっ……はあ、さ、と……」
俺のものを舐めしゃぶっていた日出が顔を上げる。
「ね、我慢できないよ……挿れていい?」
紅潮した頬は、俺と同じくらい欲情に塗れていた。フェラしながら自分でもそこを弄っていたのか、どろどろになった秘所を見せつける。
俺は視線だけを日出に向け、僅かに頷いて見せた。
「あ、ああっ! や、太……!」
日出が俺のものを掴み、秘所に宛がって埋めた。自身に絡みつく、日出の中の感触。溜まらずに突き上げる。
「ちょ、佐藤ぉっ……激し……あんっ!」
左右の二人の秘所を弄る指の動きも早めた。髪を振り乱し、自らも腰を揺する様に興奮する。
「ああっ、あっ……イっちゃう!」
「だめ、イクイクイク――!」
「あ、あ、あああ――!」
俺も腰を早め――……



「――ありがとね!」
「あ、ああ」
何という――妄想。どんだけ溜まっているんだ、俺。
快活に礼を言う日出はいつもの彼女だ。俺は頷いて、僅かに身じろぎした。大丈夫、下着は濡れていない。
(妄想で夢精とかありえん)
首を横に振る俺に、日出は首を傾げた。
「いや、何でもない。じゃあな」
「そう? じゃ、また月曜にね! おーい、佐藤帰るよー」
日出が部室の中に向かって言えば、二人の部員が俺を送りにやってきた。
「あーん、佐藤くんもう帰り?」
「ちょっとくらい寄ってけばいいのにー」
からかうような口調だが、俺は思わずぎくりとする。
日出が助け船を出してくれた。
「ほーら、ワガママ言わない! あ、よかったら今度試合見に来てよ」
「機会があったらな」
俺は言って、日出からお礼といってもらったガム――ただし開封済みの――を手に部室棟を去った。
いつの間にか雨は止んでいて、雲の多い空は薄い水色をしていた。
空を仰いだまま、ガムの包みを開いて口に放り込んだ。
「くそ、流行ってんのかこれ……!」
パッケージも見ずに口に入れたガムの味は――サワーチェリー味。
俺は誰にともなく毒づき、ハンバーガーショップへと急いだ。



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