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みどり
【姉弟相姦 官能小説】

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EP.3「ついてるよ、ここ」-1

学校が夏休みに入り、補講も終わってようやく家に帰れる時がやってきた。
やっと姉ちゃんに会える、そう思うと居ても立ってもいられなかった。
飛行機で地元に帰り、空港で久々に再会した。

・・・母ちゃんと。


「何で1人だけしか迎えに来ないんだよ!」
「仕方ないでしょ、お父さんは仕事なんだし」
「姉ちゃんはどうした。来るって言ってたのに」
「面倒だからいいって。起きないから1人で来たわよ」

ああ、そうですか。
友達は運悪く皆予定が入ってて、遊ぶどころか会うすら難しかった。
せめて家族は、なんて思ってたけど現実はこんなものなんだな。
何とも寂しい里帰りになっちまったけど、仕方ないか。

・・・でも、姉ちゃんがこの場に居ない事に、心のどこかでほっとしている自分がいた。
もし顔を見たらどうやって声をかけるべきか、分からなかったから。

「照れてるのよ」
「えっ?!」

タクシーに乗り込み、久々に見る景色を眺めながら考えていたら、母ちゃんが声をかけてきた。

「碧ね、信之介に会ったらなんて喋ろう、って言ってたわ」
「へ、へえー。ああいう人間でも迷ったりするんだ」

まるで心を見透かされてるみたいに思ったけど、姉ちゃんの事を言ってるから違うよな。
俺もそう思ってるが理由が姉ちゃんとは全く違う。
電話ではよく話してたんだけど、やっぱり直接会うのとは感覚が違うはずだ。
姉ちゃん、どうしてるんだろ。寝坊したらしいがまだ今も部屋で寝てたりして。

俺は弟として姉ちゃんと会ってもいいのかな・・・・?

「どうした、信之介。黄昏ちゃって」
「ん、いや、こっちは自然が少ないな、って思ってさ」
「そりゃあね。向こうはどうだったの?」
「俺の部屋は窓から桜が見えた。すっげー綺麗だったよ」
「いいわねぇ。向こうは暖かいから長く咲いてたでしょう。羨ましいわ」


もう夏か。それも8月だ。
長く感じたけど振り返ってみるとあっという間だったなぁ。

タクシーは高速から降りて普通の道を走り始めた。
ここまで来たらあとは家までもう少しだな。

背丈の揃ってないいびつな高さのビルが立ち並ぶ景色を見て、東京に戻ってきたという実感がようやく湧いてきた。


久々に見る自分の家、の外観。
間違いなく生まれ育った場所なんだけど、どこか違和感がある。


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