EP.2「夏休みっていつ?」-9
(気持ちいいでしょ。大好きなお姉ちゃんにしてもらってるからね、うふふふ)
大好き、だって?
馬鹿を言うな、今まで姉ちゃんを変な意味で好きだと思った事は無い。
一度だって無かったぞ。いくら想像か夢の中だからって、出任せを言うのはやめてくれ。
大体あんな人をどうやったら好きになれるんだ。
(へー。じゃあどうしていつもよりおちんちんが膨らんでんの?好きじゃない人にされてるのに、どうしてかなぁ)
もうやめろ、俺に話し掛けるな。やるなら黙ってやってくれ。何と言われても、好きだなんて言いたくない・・・・・
姉ちゃんはそれから口を開かなくなり、黙って俺のそれを扱き続けた。
自身の快感が限界まで高まっていくのを感じながら、俺は目を閉じて、静かにその瞬間を待っていた−
(・・・う・・・っ、あ・・・あぁあああ・・・!!)
やがて、俺の体が下から思い切り突き上がって、自身のものから白く濁ったものを吐き出した。
大量に射出されていくそれが姉ちゃんの太ももにかかる。
(あー、汚したな、お姉ちゃんの体)
(・・・・・・・・・)
(でも、いっぱい出たね。普段もこんなに出てるの?)
俺は無言で首を横に振った。
汚したな、という言葉が思った以上に胸に突き刺さっている。
そうだ、俺は姉ちゃんを汚してしまった。
夏休みに会いたがってるはずの、口は悪いけど優しい、そしてたった1人しかいない姉をだ。
恐る恐る目を開くと、辺りは暗闇だった。
そして、耳に鼾の音が入り込んでくる。
随分とそれを聞いてなかった様な気がするので、ちょっと懐かしさすら感じてしまった。
(うわっ、やべっ)
窓から入ってくる外灯の光で、シーツに白いものをぶちまけているのが分かった。
慌ててティッシュで拭いたが一枚じゃ足りない。まったく、どんだけ出してんだよ。
夢かと思ったが、さっきのは多分想像だろう。
自分で言うのも何だけど夢と区別がつかない。だから、自分でこっちだと決めないと、分からなくなってしまいそうだった。
なんか・・・嫌な気分だ。
これだけ射精したってのに、後味が最悪だった。
翌日、日曜日だってのに目覚めは悪かった。
起きたら園田も目黒も船木もいなくて、何ともう9時を過ぎていた。
「あ〜、痛ってぇ・・・」
何だか頭が痛い。
後ろも、周りも万遍無くずきずきと痛みが重く乗しかかってくるみたいだ。
腹が減るどころの気分じゃない。今日はずっと寝てようかな。