同想会-2
「あのさ…茜には前から話そうと思ってたんだけど私たちの同窓会はこれからなのよ。」
「えっ?何がこれから?」
朱美はほくそ笑みをたたえて耳元で囁いた。
「夜這いパーティーよ…」
「夜這っ!?…」
突然の妖しい誘いに私は思わず声を呑み込んだ。
わ…私、セックスしたかった。
だから自分でここまでついてきてしまった。
後でいやな思いをしないように…誘った朱美を責めるような事がないようにと、自分でそう言い聞かせた。
私たちが訪れたのは誰の部屋だか分からないけど、ありふれた普通のマンションだった。
同窓会の流れは私を含めてすでに七人。
女の子は私と朱美。
それから新崎さんといって私とはあまり親しくなかったけど活発なイメージを持つ子の三人だった。
後からまた女の子ひとりと男性が二人呼び出されてきたけど、この人たちも高校か大学かの同級生みたいな感じだった。
こんな風な繋がりを築くなんて…
私たちそれぞれが歩んできた十年をふと思う。
「昔さぁ…共産主義を訴える若者たちが男女の関係においても独占を否定した自分たちの社会を築いたらしい…」
「そんな事は現実的にありえないんだけどさぁ。
なんかそんな考え方って面白くないかなと思って…」
水澤と有村という男子がさりげなくそんな話を聞かせた。
マンションの中はやはり誰かの住居の痕跡があったけど生活感というものがほぼ感じられずにわりと広いワンルームに薄いマットがびっしりと敷き詰められた。
「電気が消えたら裸になって男たちを待つのよ。
危ないから立ち上がっちゃダメよ…それからなるべく声は出さない事。出ちゃうけどね…」
朱美がそんなルールの説明をした。
そして電気が消えて真っ暗になると私たちは自分の立つ場所を入れ替わって恥じらう事なく裸になり、マットの上に並んで横たわった。
これじゃあ誰が自分の相手なのかまったく分からない。
女三人にひとり追加のわりに男が二人来たから都合、男の方があぶれてしまう。
早い者勝ちというよりほとんど乱交パーティーなんだろう。
そんな事を思いながらキッチンの方から忍び寄る男たちの気配に胸を高鳴らせた。
なぜか無性に緊張する。
誰かが髪に触れ、肩に触れて私は手探りでその手を握って引き寄せた。
熱い体が覆い被さってくる。
それがいったい誰なのかは分からないままだけど、向こうにしても同じ事。
キスされながら胸を揉まれて乳首を指先で刺激されると私はもうたまらなくなって手探りのままに彼らのペニスを握って擦る。
こんな痴女みたいなマネもすべては闇が私を大胆にさせたのだ。