第一章-7
「へぇ……ふたなりっ娘みたいだ。ヒロにスク水はお似合いだよ」
「おちんぽを隠してしまえば、そのまま通じそうですもんね」
「さ、ヒロユキ君。再開して」
アオイさんの指示を受け、ボクは再度ペニスを握りしめ、上下運動を繰り返す。
格好が一変したためか、自慰行為に微妙な違和感を覚えていた。自分は男だったか、女だったか……それともふたなり?そんな疑問を抱かずにはいられない。
だが、そんなことは快楽の前ではたいした問題ではなかった。
灼熱を帯び、ボクの意思とは無関係に動くペニスに翻弄されながらも、確実に三度目の絶頂へと持っていく。
「ああんっ!だ、ダメぇ……興奮してきちゃうっ!ああっ!イク、ヘンタイな格好のままイクぅぅぅ!」
三度目の射精は前のとは、比較にならないほど濃いものを撒き散らした。出す量も半端じゃない。これも薬の力か?
「いっぱい出てるよぉ……はぅぅぅ……」輸精管をザーメンが抜けていく感覚が、たまらなく心地いい。一回一回の射精量が多いので、その分得られる快感も大きい。
「ヒロったら……あんな嬉しそうに出しちゃって、ちゅぱっ」
「ご主人様にとって、自慰は新鮮だからでしょう……んく、美味しいです」
スミレたちはボクのザーメンを、映画館のポップコーン代わりにしていた。
「もっと出したい……」
さっきまでの恥ずかしさはどこへやら。ボクは目の前の美少女・美女たちに見せびらかすように、ペニスを堂々とさらけ出す。そして、いつしかボクの足はどんどん開いていき、あるグラビアアイドルの得意ポーズへと変化していく。
「ひ、ヒロがM字開脚してる!嘘でしょう?あの恥ずかしがり屋のヒロが、まさかあんな大胆に……」
「良い絵だわ、一生モノの宝になりそう。ヒロユキ君っ!もっと足を広げて」
要求に応えようとボクも必死に足を開こうとするが、ボクの身体は硬い。下手をしたら足がつってしまいそうだ。
「恥ずかしい……けど……それもまたいいかも……」
普段ならまず出来ない行為をこの時ばかりは、思う存分披露する。
「あうっ、あんっ!、シコシコイイ……」自慰にふけるボクを見て、よだれを垂らす女性がひとりいた。
「いいなぁ……ヒロ。私も手伝ってあげたいわ。あ、それじゃあ自慰の意味ないか。でも、それを助けてあげるのも姉の役目なのよねぇ」
「私もうらやましいです。規則さえ無ければすぐにでも、相互オナニーするのに……」
「スミレ、私だって我慢しているのよ。気持ちはわかるけど抑えなさい」
スミレをたしなめるアオイさんだが、手がそわそわと落ち着きがない。スカートの上を行ったり来たりで、油断したらすぐさま股間に滑り込みそうだ。
そんなみんなを尻目にボクは、
「チンポシコシコイイ……特に……はうぅっ!カリがいいよぉ」
快楽を貪ることしか考えられず、重点的にカリの部分を擦り続ける。しかし、そんなことをすれば絶頂に達するのも早くなる。「あっ、あっあっ、あっ。イクっ、イクぅぅぅ!」
辺り構わず精を吐き出すボク。床やテーブル、スミレたちまでもザーメンまみれだ。もちろんボクも。
「あれぇ……?」
四度目の射精の後、すぐに扱きを再開したのだか、快感が得られない。どんなに強くやっても全然気持ち良くない。まるで今までのがお試し期間みたいに。それでも必死に試みるが、ダメだった。
その異常を察知したのか、観客がざわめきはじめる。耳を傾けてみたが、聴覚が鈍っていて上手く聞けない。
しばらくして、アオイさんが立ち上がる。「ヒロユキ君、まさか性感が得られなくなったとか?」
「…………はい」
見事に当たっていた。
「早いわねぇ……。いえ、早漏の意味じゃなくてね。そろそろ耐性が出てくる頃合いかと思ったのよ。それは当たったわ。元に戻るにはまだまだ射精が必要になるから、秘密兵器その二を貸してあげる」
そう言ってアオイさんが取り出したのは、やたらふにゃふにゃした筒状の物体。