3・ユメのなかでチュウ-4
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『よ、隆一』
「あれ?な、なんだここ?」
電車に乗ってたはずなのに、何やら不思議な場所に座っていた。
辺りはピンク色の雲が何処までも広がっている。
『ここはね、隆一の夢だよ』
「ゆ、夢だって?じゃあ俺は今寝てるのか」
『うん、そこに私が入り込んだの。サキュバスは夢の中でも雄とエッチ出来るんだ』
「あッ・・・!」
そう言うといきなりリリスは俺の一物を咥え、根元まで飲み込んでしまった。
ちょ、ちょっと待て、なんでいきなり裸なんだ、俺もリリスも。
ああ、夢か。だったら深く考えても仕方ないのか。
『ん、んん、んっ、んんっ』
「あ・・・くっ、うぐ、うああああ」
さっきの男も夢の中でリリスに襲われたんだな。
だからあんな変な声を出してたに違いない。挙動不審だったのは、行為の後だったからだ。
無理もないだろう、こんな粘っこく舌で舐められて我慢できる男なんていない。
「ま、待て、聞きたいんだが、もしここで出したらどうなる?」
『実際には出ないよ、満足するだけ。でも私達サキュバスは精液を味わえるから、別に無駄にはならないんだよね』
それを聞いて安心した。
この歳で夢精してしまうのは恥ずかしいなんてものじゃない。
付き合えば付き合う程サキュバスは得体が知れなくなってくる。
実際に相手と体を重ねなくても夢で糧を得られるなんて、人間には真似できない事だ。
リリスは後ろに結んだ髪を揺らしながらしゃぶっている。
『ねえ隆一、私のフェラチオ、上手になった?』
「全然。まだまだガキだよ、お前は。フェラチオじゃなくてただのおしゃぶりだろ」
『・・・ふうん、そう』
・・・いやらしい奴だな。
その笑い方、まるで俺の本音を見透かしてるみたいだ。
上手いか下手か分かるほど経験しちゃいない。
こいつはそれを分かってるんだろう。お前だって回数だけで人数はこなしてないくせに・・・
『んっんっんっ、んっんっんっ、んっ・・・んぐ?!』
強がっていたのに、リリスの咥内に発射してしまった。
夢の中とはいえ下半身が痺れる程の快感は、まるで本物みたいに感じる。
『子供にしゃぶられて、こんなに出したんだ。隆一の変態』
俺に舌から垂れ落ちる精液を見せるリリス。
まるで、ガキ呼ばわりされたのが悔しくて見せ付けてるみたいだった。
「へっ、ただの夢だろ。実際に出した訳じゃねえ」
『むー、負け惜しみを言うな。素直に認めろよぉ』
これじゃ喧嘩してるみたいだ。
俺とリリスは一体いつになったら、気持ちを共有できる時が来るんだろう。