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みだ★ゆめ
【ファンタジー 官能小説】

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3・ユメのなかでチュウ-3

「ちょっと、聞いてんの速人?あんたいつもそうやって・・・」
「まーまーいいだろ、細かい事は後回しだ」


男が2人並んでるのかと一瞬思ったが、全身がピンク色の方は女らしい。
最近の若い男は女みたいな格好するらしいから、まさかと思ってしまった。

「弥生、お前を離さない」
「んっ?!」

人目も憚らず男が女の唇を奪う。
だがすぐに顔を離され、女は掴んだ手で男の口元にアイアンクローを極めた。

「この薄ら馬鹿、空気穴開けてやろうか?」
「わ、わあい、オカリナみたいで面白そうだなー、いでででで」

・・・しょうもないな。
まったくもって下らないやりとりだ。
俺とリリスは、あんな風にふざけ合ったりしない。
あいつの頭の中にあるのはやらしい事だけだ。きっと、人間の男なんて食糧でしか無い。

旨い精液を捻りだせれば後はどうでも構わないんだろう。

『隆一、あの男の人を見てて』
「前に座ってる男か?青い服着て、しばかれてる」
『違う、斜め右の背広の人。ほら、鼾かいてるおじさんだよ』

カップルから少し離れて座っている、グレーの背広を着た中年の少し恰幅の良い男。

「あれがどうかしたのか」
『今からリリスが¨やる¨んだ。じゃあいくよ』

ラウムが合図を出したが、箱からリリスが出てこない。
一体何をしようってんだ?そういや今朝、試したい事があるとか言ってたが・・・


「うへへへへ・・・君可愛いねえ、おっ、いきなりかい?」


男はぶつぶつ寝言を漏らしている。
アルコールで赤く染まった寝顔はとても気持ち良さそうだ。


「はううううっ!!」


するといきなり絶叫し、目を剥きだしにして起きた。
辺りを物凄い速さで見回し、股間を押さえたり立ち上がったりして、挙動不審な動きを繰り返している。
隣のカップルも驚いた様子で見ていた。


『よし、成功したね』
「今のはなんだ、リリスの仕業か?」
『そうだよ。そろそろ出来る様になると思ってたけど、当たったみたい』
「また魔法か。あの、目が光って動けなくなるみたいな・・・」
『隆一にも見せてあげるね』

箱からにゅっとリリスの手が出てきて、俺の額を指で突いた。
途端に目蓋が猛烈に重くなり、意識が途切れ−



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