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〈利益の卵〉
【鬼畜 官能小説】

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〈利益の卵〉-18

『早く着替えなさいよ!私が着替えらんないでしょ!!』

『真奈ちゃん、いい加減にしないか!』


ドアの向こうの騒ぎが鼓膜を揺らしているはずなのに、美優には何も聞こえなかった……さっきのスタッフ達の態度は何だったのか……さっきの事は現実に起きた事なのか……突然の暴力に頭は混乱したままで、少し眩暈までする……スタッフ達に挨拶したのか、真奈が何か言ったのか記憶が無いまま、気がつくと携帯電話で母親を呼び、気がつくと自宅に戻っていた。




『…どうしたのよ、美優?』


居間のソファーに母親が座り、立ったまま泣いている美優に心配そうに話しかけていた。
柔らかく優しい母親の態度に、美優は隣に座り、心配そうな母親に、美優は今日の出来事をそのまま話した。


「……ヒック…私の…身体……水着…脱がされて……ヒック……撮られ…た………」

『!!!!』


母親の表情は見る間に硬直し、握られた拳はブルブルと震えていた。
それは美優も初めて見る、母親の狼狽した姿だった。


『そんな事して……ふざけてるわ!!』


絞り出すような低い声で、母親は怒りに震えていた。グラビア撮影だからこそ、美優の肌をカメラの前に晒させるのを許可してるというのに、今日の行為は完全にソレから逸脱している……母親の怒りはもっともだ。


『……美優、ママが警察に話すから、この事は誰にも言っちゃダメよ。あなたはもうアイドルなんだから、有名人なんだから。こんな事が知れたら一生外を歩けなくなるからね』

「………うん」


美優は嬉しかった……母親が自分を守る為、本気で行動しようとしてくれてる事が……。


(ママが警察行ってくれるんだ……あとは私は黙ってれば、もう大丈夫なんだ……)


自分の身体を触られ、撮られた心の傷はまだ癒えてはいない。
おそらく消える事はないだろう。
だが、あの男達は逮捕され、撮られた写真も映像も、誰の目にも触れる事はなくなるはずだ……それにもう、あんな仕事はしなくてよくなった……美優は少し晴れやかな気分も覚えていた……。




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