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留守番の夜
【兄妹相姦 官能小説】

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盛春の一週間-13

「えーっ、弁当ってなんの話よ、三池〜」

周りがからかう。
声からして、三、四人はいるようだ。
そこに片桐が一人囲まれているのが目に浮かぶ。
…だめだ行くな、我慢しろ、俺!

「ふふん、明日の試合に、弁当作ってきてもらうんだぜ!
な〜、片桐ちゃん!」

「ちょっ…やめてった、ら…!」

…―!
確かに聞こえた、片桐の拒否の声…!
振り向くと、20m後方で、三池に肩を組まれている片桐が見えた。
もう迷わず、きびすを返す。
ずんずん近寄って来る俺に、周りはきょとんとしている。
ぐっと片桐の手を引くと、あっさり俺の腕に飛び込んできた。

「悪ぃけど。
コイツは、俺のモンだから」

三池まで揃ってぽかんとしている間に片桐を促して、来た道を戻る。
良かった…取り返した。
無言で歩く俺達の横を、今度は2羽のツバメが追い越していく。
片桐は、俺の手をぎゅっと握っていた。

駅までの間、結局会話は無かった。
また空が暗くなってきて、春の嵐になりそうだ。
片桐は向かい側のホームなので、階段のふもとまで一緒に行く。

「…じゃあ、な。
雨降りそうだし、早く帰んなよ」

そう言うと、片桐はわずかに、こく、と頷いた。
しかし階段を2、3段昇ったところで、こちらを振り向く。
と、近付いてきて…

……ちゅ

…―!?

「…明日、試合行くね」

「あ、あぁ…また、明日…」

なんとかそう言うと、なぜか片桐はにっこりと笑った。

「うん、また明日」

…なんだその笑顔…
やばい、胸がすげードキドキしてる…!


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