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華麗なる奴隷秘密倶楽部
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華麗なる奴隷秘密倶楽部 第5章-1

(6)

私、亮治はあの日、麗子(後で秘密倶楽部では「美紀子」と命名させるのだが)、
その彼女が近くのクラブに来ると知り、そこへやってきた。

私は麗子が好みだったが、普通のファンとは異なっていた。
それは麗子を歌手としてではなく、
一人の女としてみていたからである。
勿論、その目的は(或る目的)を持っていた。

ひと頃の勢いのある若さが無いとは言いながら、
それでも麗子のあのセクシーな声と、豊満な身体が私には魅力的だった。

潤み、うっとりとした眼で一点を見つめ、歌い上げる表情は美しい。
歌の途中でブレスをした時のあの胸の張り、細い首・・
両手を広げ表情豊かに歌う姿は、まさに熟した大人の歌手だった。

ステージで時々見せるあの切なげな顔は、
まるでエクスタシーを感じているようであり、
マイクを握りしめて歌う彼女の湿った口の中に、
私のペニスを咥えさせたいという衝動に駆られるのだ。

柔らかく大きな乳房は、ドレスの上からでもその弾力を失っていない。
歌いながら大袈裟に手を前にかざし、身体を動かす度に乳房が揺れる。
そんな時にはドレスを剥がし、裸にしたいとさえ私は思う。

その姿で麗子を縛り上げ調教できたら・・
私の全ての技で彼女を・・
そう思うだけで私の股間は熱くなり固くなってくる。

麗子の人気があるときは手が出せなかったが、それが無くなったとき、
彼女の地位が堕ちたとき、麗子がただの女になったとき、
必ず、そのチャンスがいつかは巡ってくると思っていた。

故に麗子が近くの場末のクラブに来る、
・・ということを聞き、私は透かさずある行動に出た。
そして、彼女が出演しているクラブに何日か通いつめ、
そのチャンスをうかがっていたのである。
出演・・とは言っても、それは言葉だけであり、彼女にとっては生活資金稼ぎでしかない。
(地に堕ちた麗子という女を物にする)
それが、あの客達から罵られ、屈辱を受けた時こそがチャンスだった。

誰も彼女を見向きもしない中で歌が終わり、
私が渡した大きな花束を受け取り麗子は感激していた。
何故かその眼が潤んでいたのを私は見逃さなかった。
よほど嬉しかったのだろう。

兎に角、私と歌手の麗子は始めて顔を合わせた。
その晩、私は或るレストランに麗子を招待し二人で歓談した。
舞台を降りた麗子は派手な化粧を落とすと、もう彼女とは気づかない。
着ている服も今では、普通人と変わらなく派手さはなかった。

プライドも何も、それは名声と金が有るときは人を光らせる。
それが無くなったとき、輝きは鈍くなり、生彩を失う。
有るのは、今は食べる為に歌う、という彼女なりの生き方だった。

「初めまして、私は亮治と言います、前から貴女のファンでね」
「はい、有り難うございます、私・・貴方がいらっしゃるのを知っていました」
「そうですか」
「はい、こんな私の歌を熱心に聞いて下さるのは貴方だけですもの」
そういうと麗子は苦笑した。


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