すく☆ぶす-2
「え、えっと・・・言ってる意味が分からないんだが、何を出せって?」
すると、鈴音がふぅーと深いため息を出しながら頭を掻き毟った。
ベッドから立ち上がり、つかつかと歩み寄ってくる。
勢い余って途中で眼鏡が外れ、髪を結んでいたゴムが弾けてしまった。
さっきとはまるで態度が違う。口調が荒くなるわ、巻き舌になるわで別人みたいだ。
『言わなかったか?サキュバスの飯はよ、男の精液なんだよ!せ・い・え・き!分かったか?!』
「しっ、知らねえよそんなの!お前、急に態度変えやがって!」
『お前じゃねえ。鈴音だ、さっき教えたろ。人の名前はちゃんと覚えろ』
立ちすくんで身動きが出来ない俺をよそに、鈴音は見上げてほくそ笑んだ。
『もう腹ぺこなんだよ。覚悟しとけよ、キンタマ空っぽになるまで吸い尽くしてやるからな』
「うぅっ?!」
鈴音の瞳が光ったのを見た瞬間、俺の身体の中に熱が弾けて、拡がっていった。
それはまるで神経を縛る糸のように、一瞬で体の隅々まで縛り上げ、指先まで痺れさせていく。
『逃げらんねえぞ。あたしの目を見たら金縛りだからな』
「お、お前、一体なんなんだ?!」
『だから、サキュバスだよ。何べん言ったら分かんだ』
口は動いたのでひとまず安心したが、あとは指どころか体に力を入れる事すら出来ない。
もしかしてこれは現実なのか?
幻や夢にしては、熱さも痺れも生々し過ぎるから。
鈴音は俺の股間を鷲掴みにして、動けない恐怖に怯える様を観察した。
『口とここだけは動くから安心しろ。へっへっへっ』
「やめろぉぉぉ、そ、そんなところ、開けるな。や、やめ!」
チャックを下ろされて、窮屈な空間から解放された一物が飛び出す。
すでに限界まで堅くなっており、先端から透明の粘液を垂らしながら、ビクビクとその胴体を震わせていた。
『うわぁすげー。いっぱい精液を出しそうな立派なチンポだな、美味そうだ』
「やめろ。下手な真似したら蹴るぞ!」
金縛り状態なのはもう分かっていたが、このままされるがままなのは嫌だった。
だからせめて口だけでも抵抗しかった。
『さっさと出せよ!』
「うっあぁあっ!!」
口調はさておき、可愛らしい唇が俺のグロテスクな一物を咥えて、あっという間に飲み込んでしまった。
俺は抵抗する事も出来ず、それを相手の思うがままに貪られるのを見ているしか無かった。
こいつ、なんて図々しい奴だ。
最初は大人しいふりをして油断させといて、隙を見せたら襲い掛かるとは。
口は悪くても楽しんでいる様に見えるので、今まで何回も繰り返してきたんだろうか。
こういう事は初めて、じゃないだろうな。きっと。
そう勘ぐってしまうくらいこいつの愛撫は強烈だったのだ。