三人の男たちの冬物語(短編2)-5
白く艶々とした光沢をたたえた量感のある燿華という女の双臀だった。そして縦に双臀を深く割
る細い翳りが股間に続いている。その仄かに昏い尻の割れ目から甘い匂いが漂ってくる。
僕は燿華という女の双臀の細い翳りを唇で掻き分け、その蕾を舌先で突くようになぞる。しっと
りとした尻肌をした女の臀部の壺をゆっくりとまさぐっていく。
そしてそのすぼまりを優しく秘めやかにつつくと、こもった女の匂いが微かに匂ってくる。僕は
鼻先を強くその尻壺に押しつけ、産毛の生えた薄紅色のすぼまりの匂いを夢中で嗅ぎ始める。
すぼまりの内部に唇を押しつけ、粘膜の奥から漂ってくる匂いを鼻腔の奥に吸い込む。しだいに
僕の口中にあふれた唾液が、女の尻の割れ目にしたたる。その双臀の奥からは、湿り気をもった
女の疼きさえ、僕の唇に伝わってくるようだった。
すぼまりから股間へ続く臀裂に沿って僕は激しく鼻を鳴らす。その谷間の匂いから、なぜかミホ
コの匂いを強く求めている自分があった…。
僕は燿華というS嬢がいつも使っているという乗馬鞭を手にする。
その先端で女の尻を撫でる。女はその鞭のヘラのような先端に感じたのか、ぶるりと尻を震わせ
る。
ムチムチとした尻肌が鞭の愛撫に合わせるように上下に動く。鞭に吸いつくようなねばりのある
餅肌だ。その双臀の細く切れた翳りには、ミホコのあの匂いが鞭を待ち焦がれているような気が
した。
むっちりとした丸みを帯びた双臀がぷるぷると震えている。どこまでも柔らかい優しさに充ちた
肌は、どこかミホコの肌に似ている。
僕は鞭の先端をその肌にねっとりと這わせる。その肌が鞭に絡み、震える肌を掬い上げるように
鞭の先端で愛撫を繰り返した。
そして、ふとミホコの顔が脳裏に浮かんだとき、僕はその乗馬鞭を振り上げた…。
あれから五年がたつ。窓の外には、雪がひどく降り続けている。
マンションの階下に見える街は、すっかり雪化粧に包まれていた。あれからミホコがどうしたの
かわからない。僕は昨年から、小さな電子部品工場でまた働き始めた。
ふと、ミホコの残した本の中に挟んであった写真を手に取る。
そこには、病院のベッドの中で、何本もの管を体に入れた知らない若い男の痛々しい姿があった。
写真の裏側には、「平成○年×月○日 タカシ死す… ミホコの愛… 」と短く綴られた文字が
まるで涙で濡れたように滲んでいた。
それは、確かにミホコが書いた文字だった…そして、その日は僕とミホコが再会した日の半年前
だった。