Crimson in the Darkness -決意-V-3
****
リーが居たのは2ヵ月あまり。たかだか2ヵ月なんだ。
今更、それが大きいなんて感じるとは思わなかった。
「あり得ないだろ……クソッ」
くわえていた煙草もいつの間にか気の抜けたビールも全く美味くなくて、飲まずに終わった。
生活が元に戻っただけなんだ。何でこんなに静かで、それが何でこんなに苦しいんだ。
苛々した気持ちを落ち着かせるためにシャワー浴びて、寝室に入った。久し振りに自分のベッドに寝転がった。
「ソファより柔らかいな……忘れてた……」
天井を見上げたまま、ぼんやりと何も考えずにいるとあの泣き声が聞こえてきそうな気がしてたまらない。この静寂が嫌だ。