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ひかり
【兄妹相姦 官能小説】

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EP.5 お兄ちゃんは超デカブツ-2

「ほんっとに馬鹿なんだから・・・」

ひかりは床の水溜まり、いや汗溜まりを拭いてため息を吐く。
それは呆れだけでなく、何があろうと典明の変態馬鹿ぶりは揺らがない、という多少の安堵も混じっていた。

今日一番最初に見た姿はパンツ一枚の胸筋ピクピク、股間が丸々である。
何だか馬鹿馬鹿しくなって、全てがどうでもよくなってしまったのだった。


「してほしい事、かあ・・・急に言われてもなあ」


昔から典明はそうだった。
どんなに些細な事でも、自分が何かしてもらったら相手に必ずお礼をする。

いつもしてもらってばかりいたひかりは、今までその気持ちが分からなかった。


(描いてみたら、お兄ちゃん。きっと喜ぶよ)


以前、友人の花に言われた言葉がずっと引っ掛かっている。


(シャレだよ。シャレで特に大事でもない人描いてみたの)


自分の姉を描いた、友人の胡桃の照れ臭そうな顔も、ひかりは同じく忘れる事が出来なかった。

あれから更に日にちは経過し、気付けばコンクールまでもう猶予が無い。
自分なりに大事なものを考えて何枚か絵に描いてみたが、どうにもしっくりくるものが出来なかった。

だがひかりは特に焦りを感じていない。
何故なら先日、自分が本当に描くべきものにようやく気付いたからだ。


体調を崩して苦しむ兄の姿を見た時、絶対に居なくなってほしくないと、叫びそうだった。
考える余裕すら無かった状況とはいえ、自分の体を張ってまでも助けたかった相手・・・

端から見ればひかりがやった事は決して誉められる行動では無い。
それこそ、変態そのものだ。あの典明と同類である。

しかし、今のひかりにとっては、その兄と同じというのが、どこか心地好かったのだ。
両親が不在で距離が近付き過ぎておかしくなってしまったのか、はたまた元からひかり自身に変態の素質があったのかは定かでは無い。

どちらにせよ変態の兄によって、妹が朱に交わり赤くなってしまったのは事実である。

「よし、お兄ちゃんにしてほしい事、決まった」

ひかりは決心し、その決意を更に強固にする為に自分の拳を握る。
胸に当てると、その握り拳をとくん、とくん、と熱く鼓動が叩いてきた。

承諾してくれるかは分からないが、とにかくやってみなくては始まらないのだ。



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