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腹違いの妹・冨喜代
【兄妹相姦 官能小説】

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腹違いの妹・冨喜代-1

<筆者注>この稿は、同じ場面を兄・妹それぞれの視点で書いてあります。
また、別稿「今夜は兄妹ふたりっきり」及び「腹違いの妹・明美」の続編として読むこともできます。

私は新幹線の中にいた。
京都発最終の「こだま」の自由席である。商談を終えて地元のH市まで帰るところだった。この時間は楽に座れるのだ。
(…あれ?兄さんじゃないのかな)出発間際に乗り込んできた乗客に見覚えがあった。
空いている席を探しながら、こちらに歩いて来る。
(あぁ、やっぱり兄さんだ)
「兄さん!」思わず声をかけてしまった。
「…冨喜代です」
兄さんは一瞬戸惑ったような表情をしたが、名前を言うと、すぐに私を認識してくれた。
そして、そのまま隣の席に座った。少しお酒の匂いがする。…もちろん嫌じゃない。
兄さんと二人きりになったのは生まれて初めてである。急に胸がドキドキしてきた。

飲んでしまったのでどうしようかと迷ったが、ぎりぎりのタイミングで帰ることにした。
とりあえず、N駅まで戻ろう。それからどうするかを決めれば良い…。
京都で泊まるよりN市で泊まる方が慣れているので気が楽である。
いざとなればタクシーで家まで帰れるし…。
最終の「こだま」に飛び乗った。この時間の自由席は空いている。
なるべく周囲に他の乗客がいないところ…と探していると、呼びかける声がした。
…声の主は、一瞬誰かと思ったがすぐにわかった。冨喜代だった。
彼女は僕の訝しげな顔を見て、名前を名乗った。
「あ…あぁ、ごめん。こんなところで会うとは思わなかったんで…」
素通りするわけにはいかないので、隣に腰を下ろした。
冨喜代と会うのは3年ぶり…父親の葬式以来だった。腹違いの妹である。



兄さんと私は腹違いの兄妹である。腹違いとは言っても、その母親同士が姉妹なので、ほとんど実の兄妹と変わらないほどの濃い血縁関係にある。
ただ、めった会わないし、歳はかなり離れている。
初めて兄さんが私たちの前に現れたのは、私がまだ小学校に入ったばかりの頃である。兄さんはもうその時は大学生だったので、確か14歳違うはず…。
中学生になった頃には、私は兄さんが大好きになっていた。男性として魅かれたのである。
一年に数回しか訪ねて来ないし、両親も何も教えてくれなかったので、長い間、私は兄さんと兄妹の関係にあることは知らなかった。
父と面影が似ているので、親戚かも知れないとは思っていたのだが…。だから、関係がはっきりと分かったときはショックだった。それでも、好きである感情は少しも変わらなかった。

僕は複雑な家庭環境で育った
父親が母と離婚して、別の女と一緒になったのだ。ややこしいのは、その別の女というのが母の妹…つまり、私にとっては叔母にあたる…ということである。
僕は長男で、2歳ずつ離れた妹が二人いる。下の妹の真知子が産まれたその同じ年に、父と叔母との間にも男児が生まれた。そして、その4年後には明美という女児も生まれた。
僕が小学校低学年の頃、一時期母親が家を出て、僕たち兄妹3人と父親と叔母、そしてその子どもたち2人が一緒に暮らしたことがある。
しかし、一年経たないうちに母親が戻って来て、正式に離婚が成立し、父親たちは他所に行くことになった。一緒にいた期間は短かったが、まだよちよち歩きだった明美が可愛くて、僕は別れるときに大泣きに泣いた覚えがある。




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