Crimson in the Darkness -離別-(side;lee)X-4
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空港から一歩出てみれば、外は肌寒い。
これから、この国で暮らすんだ。自分の身くらい自分で守れるくらい強くなるまで。そうすれば、きっと誰にも迷惑掛けなくて済むはずだから。
「行こうか、リーちゃん。まだ少し遠いんだ。夜になるまでに街に入らないといけないからね」
和やかに笑うリアナと優しくおれの頭を撫でてくれるヒューイに挟まれて、おれはリアナ達が暮らす街に向かいだす。
胸に掛けられた銀色の十字架を握り締めて―――