第2章-6
私は個室の便器に腰掛けられ、更に壁につけられたフックに体を固定されました。
フックは吸盤式になっていて、簡単に壁へ貼り付けることができるんです。
引っ張ってポロッと取れてしまうような柔な代物ではありません。
私は完全に身動き取れなくなりました。
お父さんはいったい何を始めるつもりなのか、全く予想出来ません。
お父さんはおもむろにリュックから機械を取り出しました。
低周波の筋力トレーニングマシンに似てます。
本体から二本のコードが伸びていて、一つはクリップ、もう一つはバイブのようなものが先端についていました。
「膣圧を測る機械だよ。これを挿入して膣圧メーターが100になったらカエデの勝ち、ってのはどうだい?」
何だか面白そうです。
私は快諾しました。
「集中できるように目隠しをするね」
と、お父さんは私にタオルで目を隠しました。
そして、器具を膣に挿入し、ク○トリスにクリップを挟みました。
「もう、始めていいの?」
「ん? ちょっと、待って。おかしいな……」
目隠しのせいで状況がまったくつかめません。
お父さんは何やらゴソゴソとやっているようですが、慌てている様子です。
「電池がないようだ。ちょっと、買ってくるから、待っててな」
「え?」
なんと、お父さんは私を置いて出て行ってしまいました。
私は縛られたままです。
しかも、素っ裸で、オ○ンコには器具を挿入されて、目隠しまで……。
ここは公衆トイレです。
誰か来ないとは限りません。
「お父さん」
私は声を潜めて呼んでみました。
返事はありません。
静まりかえったトイレには雨が打ちつける音だけが響きます。
もし、外にいるあのホームレスがやって来たら……。
そう思うと気が気でなりません。
どのくらい待ったでしょうか。
だいぶ時間が経ったようであり、経っていないようでもあります。
時間を知るすべがないので仕方ありません。
そうこうしているうちに、その最悪の事態が訪れました。
誰かがトイレに入ってきたのです。
個室のドアは閉められているようで、すぐには見つかりませんでした。
でも、私は縛られているから鍵がかけられません。
当然、ドアは外から簡単に開いてしまいます。
聞き耳を立て、個室に入ってこないよう懸命に祈ります。
不意を突いて、ク○トリスに電気が走りました。