狼さんも気をつけて?-18
「ん、うふふ……あんまりぃ……いじめちゃかわいそうかも……でもね……、もう、泣いちゃダメ、夢のこと、守ってくれなきゃダメだよ? 包んで、たくさんキスして……いっぱい、いいっぱい愛してくれなきゃぁ……、あ、あはぁあああん!」
一際強く腰を打ち付ける明に、夢は折れるくらいに背中を反り返らせ、肩をわなわなと震わせると、崩れるようにベッドに突っ伏す。
「はぁはぁ……なんか変だよ……夢、痛いのにね、なんかぁ……気持ちよく……アッ! なってくるぅ……のぉ……やぁあん、なんかきちゃうぅ……」
ふかふかの枕に顔を埋め、それでもオシリを高く差し出す夢。恥ずかしそうに言うわりに、逸物を包む壁が柔らかくなり、緩急入り乱れてカリ首、裏筋を隙間なく擦る。
「夢、激しいよ……ッ!」
射精を堪えようと股間に力を入れると、反動で亀頭が力み、夢の内側で肥大する。
「ふぇん、今ビクンっていったぁ……アキラが夢の中で大きくなるよぉ……これ以上いじめられたら、夢……変になっちゃうよ……や、もだめ……なっちゃうかも……」
夢もそれを敏感に感じてしまい、ほぼ無意識かつ、反射的に膣圧を強めてくる。
「あぁ、明の、夢の奥にとどくぅ……、子宮にキスされちゃうかも……」
引き寄せては突き返すだけの単調な動作だが、着実に二人の緊張感を昂ぶらせていく。
「はぁん……夢……、すごいきもひいいのぉ……すごくいいの……あひらのオヒンチン咥えて……、オヒッコみたいにオツユ溢れさせて……乱れちゃう……もん!」
奥を目指した亀頭が先ほどと肉質の違う部分にキスをすると、夢は一段と強く嘶き、
「ふわぁ……やぁん! おくぅ……! シキューらのぉ!」
手足をピンと張り詰め、背筋を弓なりに反り返らせる夢。それに連動して膣内が激しく振動し、逸物を乱暴に締め上げると、明の頭の中で二本目の糸が切れかかる。
「うはぁ……、い、イク……ッ! 夢、ダメだ、もう、出る!」
男根の付け根がひくつき、足がガクガクと震える。峠を越えた快感が一気に爆発し、四肢の自由を奪う。それでも膣内射精は避けるべきと、明は汗ばむオシリに手をかける。
「だめ……だよ。来て、夢の……なかぁ、一人にしちゃ……やだよ、寂しい、もん……」
シャツの裾にかすかな力を感じる。ただすがりつくだけのその手には、箸を握る力も残っていないというのに、明を縛り付ける。
「アキラぁ……、んくぅ……夢ね、あぅあ……もういきそ……! ね、キテ……アキラもいこ、一緒に……んぅ……はぁ、く、くるのぉーッ! ……アァッ!」
「ああ、俺、どこにも行かない……、夢と一緒にいる、ずっと……一緒に……イィッ!」
すがりつく手を握り返し、思い切り引き寄せる。抜けかけた男根を力任せにねじ込むと、愛液が溢れ、飛び散ってしまう。
膣壁が痛いくらいに縮小し、射精直前の膨張した陰茎を締め上げ、そして……、
「「……んぁああああぁぁあ、あ、ああぁ……ッ!」」
沸き起こる快感に目を瞑ると、真っ暗になる視界に火花のような残像を見た。
ドクリという振動が股間から起こり、尿道を熱い液が駆け抜ける。
「……あ、あぁ、出てるぅ、スゴい熱いよう……、はぁあうう……すごい、これじゃ溢れちゃう……夢の中、明でいっぱいにされちゃうんだ……もん」
二度目にも関わらず、勢いを増す射精。その度に明の腰がカクカクと前後し、秘裂から溢れ出る精子が、夢の太腿を伝う。
交尾の余韻に腰を戦慄かせる二人だが、一際大きい余波に煽られると、そのままベッドに倒れこむ。
「きゅぅ……、うぅー、重い……」
「悪い、今どくから……」
苦しそうな呻き声に慌てて起き上がる明だが、またもシャツの裾を掴まれてしまう。
「だめ……朝まで一緒だもん……ねぇ、いいでしょぉ?」
夢はけだるそうな身体をモゾモゾと捩ると、タオルケットで明を包む。そして彼の腕に頭を乗せて一言。
「オヤスミ、狼さん」
初夏を迎える今日この頃にあって、人肌など暑苦しいだけ。それなのに、夢は満足そうに目を瞑る。明は枕を手繰り寄せると、そのまま彼女を抱きしめ、目を閉じた。
(オヤスミ、夢……続きは夢の中で……ね)
もっとも、初めて恋心を抱いた日から夢見ていたものが、今こうして現実としてあるわけで、既に望むことなど無いのかもしれないが……。