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狼さんも気をつけて?
【幼馴染 官能小説】

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狼さんも気をつけて?-16

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「……ごめん、いっちゃった……」
 明はイッたままの格好、即ち夢の半身を抱いたままで、自らのふがいなさを嘆く。
「ケホッ……ケホ……うん、んふ……たくさん……んー、出たよ」
 咳き込む夢にはっとなる明。自分は何処に射精をしたのかと……。
 弾かれたように飛び起き、恐る恐る向き直ると、夢はにっこりと微笑みを返してくれた。だが、その頬や口周り、目元にまで盛大に吐き出された精液がこびり付いていた。
「ご、ご、ゴメン、俺、全然我慢できなくて、その、あぁ、ティッシュティッシュ……」
 枕元のティッシュボックスから四、五枚引き抜いて、牡液に汚れた夢の顔を拭う。
 こうして敗戦処理をするのは情けないが、至上の喜びを味わったのも事実。思い出すだけでも亀頭がぴょこぴょこ動いてしまう。
「にっひひー、明かわいかったよ。イッちゃうとき夢にしがみ付いてくるんだもん」
「笑うなよ……」
 笑窪のできる頬が憎らしくなり、突いて仕返すものの、逆に愛しさが増すだけ。
 一通り拭き取ったところでティッシュがベトベトになった。もう二、三枚必要かと思い、ティッシュボックスのほうに視線を移す。
「……ッ!」
 五秒と目を離さない隙に、明の指先は生暖かい何かに包まれる。振り返ると、夢は愛おしそうに彼の指を咥えていた。
「ろう? チュッ、ぺロリ……こうされてたんだよ。きもひいい? ねぇってばぁ……」
 舌先で第二間接の皴を丁寧になぞるように舐め、時折髪をかきあげては、妖艶な流し目を送ってくる。先程まで自分のモノがそうされていたと知ると、しなっていたモノも奮い立ち、その内に耐えられなくなった明は、夢の細い両肩を掴み、ベッドにねじ伏せる。
「ん、まだだめぇ……、夢、まだしてあげたいことあるもん」
 夢は身体を捩り、何とか束縛を抜けようとするものの、背後から回された腕にがっちりと捕らえられてしまい、身動きができなくなる。
「やん……ちょっ、明ってば……こんな格好恥ずかしい……」
 四つん這いの格好に組み伏せられた夢から、かぼそいながらも抗議を受ける。
 無我夢中の明が選んだのは、奇しくも後背位。しかし、興奮に息を荒げる明は聞く耳を持たず、水色縞模様のショーツをパジャマごと剥ぎ取る。
「夢、俺大好きだから……だから……」
「うん、いいよ……、明なら平気だもん。今度こそ、平気だもん」
 指をたっぷりと唾液で濡らし、濃い茂みの中央にある赤いクレバスに塗りたくる。試しに人差し指と中指を差し込むと、爛れたような肉襞の複雑な凹凸に触れる。
「あ、あぁ……あぁん……、明の指……、中に入ってくる……」
 中は指二本でもきついというのに、本当に自分を、男を受け入れられるのだろうか? もちろん、人並みサイズであると自覚しているものの、それほどまでに締め付けが強い。
「ん、ひゃあん、ふわぁ、はぁはぁ、も、もしね……夢がやめてって言っても……」
「大丈夫。夢を悲しませることはしない……」
 同じ愚は繰り返したくない。それだけは深く心に誓う。
「やめちゃだめだよ……」
「え? なんで?」
 覚悟とは真逆の答えに、明は言葉を失う。
「好きだからするんだもん。愛しているからだもん。それなのにとまどっちゃうようなら、そんな意気地なしな気持ち、いらないもん……」
 表情こそ見えないものの、目尻から零れる涙が彼の胸を締め付ける。
「大丈夫……、俺、夢のこと好きだから、絶対大切にするから……」
 頬を伝う涙を追いかけ、舌先で舐め取り、そのままキスをする。


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